冬の牝馬の中距離重賞としておなじみだが、一昨年から開催時期が一か月繰り下げられた。以前は暮れの中京の締めくくりの重賞だったのが、いまでは年明けの中京の幕開けを飾る重賞である。それほど大きな影響がないようにも見える変更だが、レース結果を見ると変質がさまざまに見て取れる。
1.
エリザベス女王杯からの直行馬が不振に
過去歴を見ると
エリザベス女王杯からの直行馬の活躍が目立つが、それは暮れに行われていた時期の話。開催時期変更後の2年間では、前走
エリザベス女王杯組は掲示板以内すらゼロである。一昨年は1番人気の
シュンドルボンが8着に、昨年は2番人気の
プリメラアスール・4番人気の
シャルールが9・12着に沈んだ。
2.開幕週でも差しが優勢
開幕週とは言うものの、前回の年末開催からは中3週しか間隔がない。芝が伸びる時期でもないので、実質的には連続開催とも考えられる。一昨年の
バウンスシャッセ、昨年の
マキシマムドパリともに追い込みでの勝利だった。
3.5歳馬が中心
昨年の
マキシマムドパリ、一昨年の
バウンスシャッセはともに5歳馬だった。時期変更前は、
ディアデラマドレ、
フーラブライド、
エーシンメンフィスと4歳馬が3連勝しているが、つまり年が明ければ5歳馬である。
注目は
ワンブレスアウェイ。オープン昇級後10、8着と足踏みしているが、いずれも力負けというより上がりが速いレースでキレ味負けしたという内容だった。1800mを超える距離に使うのは初めてだが、折り合いに進境を見せているし、
ステイゴールド産駒ということを考えても、オープンで勝ち負けするならむしろ距離はこれくらいあったほうがいいだろう。