スマートフォン版へ

同厩キタサンに調教で一度も負けたことがなかった アキト闘志継ぐ/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2018年01月24日(水) 18時00分
 キタサンブラックがいなくなった清水久キュウ舎はどこか寂しげ。担当だった辻田キュウ務員も、無事に種牡馬入りさせることができてホッとしている一方で、「やはり寂しいですよね。GIシーズンになったら、余計にそう思うかもしれません」と“ブラックロス”状態になっている。

 キュウ舎を活気づけるために必要なのは、何より馬の活躍。大看板がいなくなっても、その闘志を受け継いで、いまだ現役を続けている「同級生」が走れば…。

 GIII根岸S(28日=東京ダ1400メートル)にエントリーしているアキトクレッセントは、キタサンブラックのデビュー戦を前にした最終追い切りで併せ馬の相手を務めたのをはじめ、これまで何度となく調教パートナーになって、互いに鍛錬を積んできた“同志”だ。

「同じ年だし、僕の馬は追い切りもよく動くので、確かに(キタサン)ブラックとは、よく併せ馬をしました。実は追い切りで負けたことは一度もなかったんですよ。まあ、ブラックは追い切りで走るという感じでもなかったですけど」とはアキトクレッセントを担当する宮下助手。以前はその攻めの良さがなかなか競馬に直結しなかったが、「最近はようやく良さが生きるようになってきまして。いい意味で、がむしゃらさがなくなって、気持ちをうまくセーブできるようになったのが大きいのかな」。

 このアキトクレッセント、もともと右手前で走るのが好きな馬で、直線で右手前になる左回りの方が得意。根岸Sの舞台=左回り東京の1400メートルはベストと言っていい。ちなみに右回り阪神が舞台だった前走のギャラクシーSでは、直線に入っても手前を替えることができず。それでいて勝ち切ってしまったのだから、着差以上に強い競馬だった。そう、15番人気ながら、3着に粘走した昨秋のGIII武蔵野S(東京ダ1600メートル)の走りは決してフロックではないのだ。

「ひょっとしたら、キタサンブラックがいなくなって“今度は俺の番だ。あとは任せろ”なんてことを思っているのかもしれません」(宮下助手)

「ブラックロス」に包まれた清水久キュウ舎で、次の看板馬になるのは“遅咲き”アキトクレッセントなのか。根岸Sを勝って「いざGIフェブラリーSへ」となれば、キタサンブラック不在の寂しさを紛らわせることができるかもしれない。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

東京スポーツ

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す