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二ノ宮師、勇退 5頭のG1馬を育て“凱旋門賞Vに最も近づいた名伯楽”

デイリースポーツ
  • 2018年02月14日(水) 07時00分
 99年年度代表馬エルコンドルパサーなど5頭のG1馬を手掛けた二ノ宮敬宇調教師(65)=美浦=が、定年を待たず2月末で勇退することが13日、JRAから発表された。

 師は「突然で申し訳ございませんが、65歳になり、外から競馬を見ようと思い、2月末で退職させていただきたいと思います。今まで支援していただいた馬主、協力してくれた牧場関係、支えてくれた従業員、応援していただいたファンの皆さまに心より感謝いたします。そして、いとおしい馬たちにありがとうございました」とコメントを発表した。

 90年に開業後、調教師として一躍、名を高めたのはエルコンドルパサーだった。無傷5連勝で98年NHKマイルCを勝ち、ジャパンCでは同世代のダービー馬スペシャルウィークなどを撃破。翌99年の仏遠征へとつなげた。

 サンクルー大賞で日本調教馬として初めて欧州2400メートルのG1を制し、迎えた大本番の凱旋門賞。フランスの最強馬モンジューとの一騎打ちの末に半馬身差2着に敗れたが、地元メディアは「2頭のチャンピオンがいた」と称賛。その時に与えられた国際レーティング134は、今もなお日本調教馬では断トツの数値だ。同レースは10年にナカヤマフェスタで再挑戦。ここでも頭差2着と奮闘し、日本の悲願にあと一歩まで迫った。

 師はバイタリティーあふれる人物で知られていたが、14年2月から約2年間、調教師会長を務めるなど、本業以外での心労があったようだ。昨年は体調を崩し、夏頃から早期引退のうわさが飛び交っていた。

 エルコンドルパサーと6戦コンビを組んだ蛯名は「寂しいけど、本人の決断だから。恩返しできなかったことはたくさんあるが、今度は自分たちが伝えていかなくては。本当にお疲れさまでした」と感謝の言葉を述べた。多くの関係者が、名伯楽の早過ぎる引退を惜しんでいる。

提供:デイリースポーツ

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