今週の
中山記念の注目はなんといってもGIレーシングに初のGI勝ちをもたらした
ペルシアンナイトでしょう。鞍上は
ミルコ・デムーロ騎手。この方とお話ししていると、ほんと競馬に乗るのが大好きで大好きで仕方ない様子があふれんばかりに伝わってくるんです。
優勝した
マイルCS、4コーナーを回るときの手ごたえの良さを「ワー! チャンスある!! 幸せ!!!」と手放しで喜んだり。初めて騎乗した
シンザン記念で負けたことを振り返り「馬場がすごく重かった。直線を向いたときにゴチャついた。僕は内を突きましたが、あそこは馬場がすごく緩くて伸びなかった。まだトモが多少緩かったけれど、それにしても最悪の競馬だった…」と落ち込んでみたり。まるで昨日のことのように喜怒哀楽を表現するんです。改めて、ミルコ騎手のひとつひとつのレースに賭ける
パッションはほんと凄いと改めて思いました。
それでいて、分析するときは冷静。
ペルシアンナイトのベストの距離については「当日のペース次第だけど、僕は千八が一番だと思う。千六なら小回りより東京や京都のような広い競馬場がいいですね」と
ジャッジします。なるほど、ミルコ騎手から見て今週の
中山記念は
ペルシアンナイトのベストディスタンスなのですね。
そして、ミルコ騎手の夢は「将来、
ペルシアンナイトの子供で勝つこと」なのだそうですよ。
「これまで日本でもいろんな血統でGIを勝ちました。
桜花賞馬の
ジュエラーは
ドバイWCを勝った
ヴィクトワールピサの仔。そのように
ペルシアンナイトの仔にまた乗って勝ちたいんです。もちろん、その時もまだ自分は(現役で)いけるはず(笑)。頑張りたいね。楽しみですね」
(取材・文:花岡貴子)