高知競馬場で行われる年に一度の交流重賞、
黒船賞は今年で節目の20回目を迎える。その歴史を紐解くと、いくつかの特徴が浮かび上がってくる。
まずは、リピーターが多いという点。最多出走は
ノボトゥルーの6回。
セイクリムズンは4回出走し、3連覇の偉業を達成している。その他にも
ドリームバレンチノが3回など、複数回出走している馬が他にも数多くいる。今年の出走馬では昨年の2、3着馬である
キングズガード、
グレイスフルリープが2回目の出走である。
また
黒船賞を制したのちに名馬へと成長する馬が多く、出世レースの趣がある。その代表格が、
サウスヴィグラスや
ダノンレジェンドなどだ。両馬は
JBCスプリントを勝つなど、
黒船賞を契機に、一気にスターダムへと駆け上がっている。1000万、1600万を連勝しての出走となる
コパノマイケルのレースぶりには注目したい。
そして、地方馬にとって最も厄介なのが厚い
JRA勢の壁だ。第1回こそ地元の
リバーセキトバが優勝したが、その後はすべて
JRA勢が優勝。地方他地区所属馬は2着、高知所属馬は3着が最高の成績となっている。今年も
JRA勢が中心にはなろうが、浦和の
ブルドッグボスには一目置いておきたい。
JRA勢が相手でも互角以上に戦える点はすでに証明済みであり、
黒船賞4勝の
岩田康誠騎手とのコンビなら期待感は十分ある。
今年は降雨の影響で、時計の速い決着が予想されるが、果たしてどのような展開になり、どの馬が勝利を飾るのか。ぜひ注目していただきたい。(取材・文=競馬専門紙「中島競馬號」記者・風間恒一)
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