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高松宮記念・G1」(25日、中京)
連覇に向けて運も向いてきた。春のス
プリント王決定戦の枠順が23日に決まり、
セイウンコウセイが引き当てたのは最内1枠1番。知らせの届いた上原厩舎にも「1番だって?1番かあ」と活気のある声がこだまする。
ちょうどそのころ、上原師も笑顔で引き揚げてきた。「いいんじゃないの。もう行けばいいよね。内はいくらか荒れているんだろうけど、それは気にしないから」。オーナーが同じ
ネロも先行馬だけに、ハナを巡っての思惑が複雑な様相を呈しかけていたが、これでもう迷うことはない。逃げるのにこれ以上の枠はないからだ。
輸送を翌日に控えた同日朝は、いつものように美浦北Cへ。ゲートからの発馬も確かめた。「追い切ってからも気合乗りが良くなってきてね。状態も申し分ない」とトレーナーは目を細めた。
初G1制覇を決めた昨年と同じく
シルクロードS2着からのローテ。違うのは昨年は騎乗停止処分中で乗れなかった松田が、前走から引き続き乗ることだ。「昨年も出走の権利を獲ったのはアイツだから。前走も思い切って行って、うまく乗ったからね」。トレーナーの言葉に鞍上への信頼がにじみ出る。
“G1を勝つ陣営は、みな同じ方向を向いている”とは厩舎世界に古くから伝わる格言。その通りの状況が連覇を狙う陣営を取り巻いている。
提供:デイリースポーツ