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ドバイターフ・UAE・G1」(31日、メイダン)
文句なしの好気配だ。一昨年のターフ覇者
リアルスティールが28日、メイダン競馬場のダートコースで弾むような脚さばきを披露。鼻出血で出走取消となった昨年の無念を晴らし、2年ぶりの戴冠を目指す。一方、連覇が懸かる
ヴィブロスも芝コースで鋭い末脚をアピール。こちらもムードは上々だ。なおこの日、日本で馬券が発売される4レースの枠順が確定した。
カクテルライトに照らされた一昨年の覇者
リアルスティールが、2年ぶりの世界タイトルを視界に捉えた。坂井(レースはバルザローナ)を背にダートコースへ。序盤に肩ムチ2発で気合を注入。手応え十分に直線を迎えたが、そのまま馬なりで4F53秒8-39秒0-12秒1を刻み、軽快にゴールを突き抜けた。
久々の実戦とあって、馬を戦闘モードに切り替えることに主眼を置いた調整。矢作師は「手前の変え方、走り方、息の入りもいい。心拍のデータもめちゃくちゃいい。最後、最高速度も(時速)60・4で心肺の戻りも良かった」と絶賛し、満足感を漂わせる。連覇が懸かっていた昨年は、追い切り前日に鼻出血が発覚して回避した経緯があっただけに、「今のところはホッとしています」と胸をなで下ろした。
芝での追い切りも視野に入れていたが、「柔らかくなってきてはいたが、リスクを冒す必要もないからね」と脚元に細心の注意を払ってダートでの最終リハを選択。全てはレースで結果を残すためだ。「あとは当日のテンションだけ。去年の悔しさを今年にぶつけたい」と師。2年分の思いとともに、大一番へと臨む。
提供:デイリースポーツ