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「運がある」ダンビュライト 「今まで無駄な走りがない」ベスト舞台でGI奪取だ/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2018年03月30日(金) 18時00分
 先週のGIIIマーチSで2着に入ったクインズサターン。最低限の賞金を加算したにもかかわらず、管理する野中調教師は浮かない表情を見せていた。

「次にアンタレスS(4月15日=阪神ダ1800メートル)を考えていたんだけど、先週2着の分を加算しても、まだ使えるかどうか微妙らしい。勝っていたら堂々と使えたんだろうが、こういう微妙な賞金(収得賞金2950万円)だと、なかなか難しいな」

 いくら力があっても、使えなければ意味はないし、しっかりレースを決めてローテを組めなければ、調整自体が難しくなる。賞金を確保して、安定してレースに出走できることがいかに大事か、改めて思い知らされる。

「勝ち鞍は少ないけど、この馬は今まで無駄な走りをしたことがない」

 発言の主は大阪杯に出走するダンビュライトの濱田助手だ。昨年のクラシックでは、勝ち鞍は新馬戦の1勝だけながら、GIIIサウジアラビアRC2着の賞金加算分に救われて、皐月賞(3着)、ダービー(6着)、菊花賞(5着)と3冠全て“踏破”。その後は「準オープンからの再出発だったので、当時は大阪杯なんかまったく頭になかった」と振り返るが、1600万下・サンタクロースS→GIIアメリカJCCをともに一発回答でクリアしたことで、再びGIの舞台に舞い戻ってきた。

「1勝だけでクラシックにすべて使えたし、こうしてGIにまた出走もできる。この馬には運があるよね。しかも無理に使ったレースがほとんどないんだから。もちろん馬に力があるから、こういうことになったとも言えますけどね」

 好位につけられ、なおかつしぶとい脚を使える特性から「阪神内回り2000メートルはベスト」(濱田助手)。そんな適鞍のGIに“最短距離”で出走がかなった「強運馬」ダンビュライトを、ちょっと不気味に思う坂路野郎であった。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

東京スポーツ

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