新旧王者の対決に沸く
中山グランドJだが、芦毛の新興勢力を侮るわけにはいかない。15年マーチSの覇者
マイネルクロップ(牡8歳、美浦・畠山、写真)は、ジャンプ界に転向後は4・1・1着と上昇一途。平地と障害で走る、今話題沸騰の大リーグ・大谷翔平と同じ“二刀流ホース”!?だ。
もっとも平地では3年以上も勝利から遠ざかっており、畠山師は「もう“一刀流”でいいと思いますよ」と苦笑いを浮かべる。昨春に転厩後も低迷が続き、「馬自身が年齢を重ねてズルくなっていた」と障害入りを決断。「今は障害を飛ぶことで集中して走れるようになっている」と真面目に走るようになったことを好走の要因に挙げる。
現在の主戦を務める山本は証言する。「平地で走った馬をイチから作り直すのは難しい。でも、この馬はケイコから任せていただけたからね。最初の頃と比べると飛越もうまくなっている」。史上12頭目となる平地&障害での重賞制覇へ、「ここまで練習をしっかりやってきた。今回は距離や斤量など、初経験の材料も多いけど、上位を狙えると思っているよ」と力こぶだ。新境地を開いたベテランホースの走りに期待したい。(デイリースポーツ・刀根善郎)
提供:デイリースポーツ