「魁!海外馬券塾」(18日)
香港ジョッキークラブから発表されたクイーンエリザベス2世C(芝2000メートル)の出走馬を見ると、脚質に偏りのある顔ぶれであることに気づく。半数近くをレース序盤は後方に控えて、直線で差す馬が占めている。
昨年の
香港C、今年2月の
香港ゴールドCとG1をいずれも逃げ切った快速馬
タイムワープが、労せずして先手を取りそうだ。その2戦はともに完勝で、この馬を楽に行かせれば再現の可能性が高い。
2、3番手の位置取りが予想される日本馬2頭、
ダンビュライトと
アルアインが展開の鍵を握る。
タイムワープに鈴を付けに行く役をどちらが務めるか。生半可なプレッシャーに屈する馬ではなく、共倒れ覚悟の競りかけが必要だろう。海外遠征では珍しいサンデーレーシングの2頭出しは、配役が決められた上での策だろうか。
主導権を握れば
タイムワープの押し切りが濃厚で、日本馬のどちらかがこれを競りつぶした場合は日本のもう1頭に勝機が見える。3頭がオーバーペースで末脚をなくす消耗戦になれば、差し脚鋭い
ピンハイスターとパキスタンスターの直線強襲が決まるのではないか。この時季の香港は雨が多く、馬場状態にも直前まで注意が必要だ。(海外遠征コーディネーター・田中敬太)
提供:デイリースポーツ