「天皇賞(春)・G1」(29日、京都)
長野オリンピックに沸き、街にはSMAP初の
ミリオンヒットとなった夜空ノムコウが流れていた1998年。春の天皇賞を射止めたのは浅見厩舎の管理馬
メジロブライトで、惜しくも2着に甘んじたのが、後に種牡馬としても大きな足跡を残すことになる
ステイゴールドだった。
あれから20年。春の盾で演じられたあのバトルは、時を超えて血のドラマを紡ぎ出す。前哨戦となる
阪神大賞典を制して春の盾に挑む浅見厩舎の
レインボーラインは、
ステイゴールドの息子。かつてのラ
イバルは、類いまれなスタミナを産駒に伝え、13、14年
フェノーメノ、15年
ゴールドシップで3連覇を決めている。
決戦を2日後に控えた27日朝。
レインボーラインは、栗東CWを2周して戦う準備を進めた。「前走からの回復も問題ありませんでしたし、動き、テンション、体つきも変わっていませんからね。変わらず来ているのが、何よりです。本当にいつも一生懸命走ってくれるので」。担当する若松厩務員は、落ち着いた口調でこう話した。
パドックから馬場へと向かう地下馬道で闘争心を表に出すのは、これまで通りだという。オンとオフがはっきりしているタイプ。気持ちの強さは、父譲りと言えるかもしれない。12着に終わった昨年のリベンジへ。今回でG1挑戦は10度目となる。常に全力。折れない心で再び淀の3200メートルに立ち向かう。
提供:デイリースポーツ