先週の平田厩舎は実に凄かった。水曜の
ゴールドドリームで
かしわ記念(JpnI)を優勝、さらに日曜はケイアイノーテックで
NHKマイルC(GI)を制した。
まず、
ゴールドドリームはこの
かしわ記念でGI3勝目。ゲートも実にスムーズに出て横綱相撲で初の公営競馬でのGIを制した。しかも兼ねてからの課題であった小回りコースも克服するという実のあるレース内容でもあった。
「いつもならゲートが遅い分だけ、出た後に多少脚を使う競馬をしなければならなかったけれど、今回はまったくそういうところがなく実にスムーズな競馬でした。こんなかんじで走れれば、前半で脚を使わなくて済む分、距離も持つでしょう。小回りコースで勝てたのも大きな収穫でした」(担当の木下厩務員)
次走は6月27日に行われる
帝王賞(大井ダート2000m、JpnI)を目指す。
そして、ケイアイノーテックは直線一気の見事な末脚で初GIを決めた。担当の佐々木助手は母でダート重賞2勝の
ケイアイガーベラも担当していた。
「
ケイアイガーベラの仔で芝のGIを勝つとは嬉しい限りです。改めて母の凄さを実感しました」
直線一気を決めたその背景には
藤岡佑介騎手の"覚悟"があった。
「スタートがあまり良くなかったので藤岡騎手は腹を決めて直線に賭ける競馬をしたと聞いています。最近、
藤岡佑介騎手も勢いがありますし、厩舎も水曜に
ゴールドドリームが勝っています。勢いに乗れてよかったです」
ケイアイノーテックはしばらく充電し、秋競馬に備える。
(取材・文:花岡貴子)