ヴィクトリアマイル(GI・牝馬限定・東京芝1600m)に出走する
アエロリット(牝4・美浦・
菊沢隆徳)が、10日(木)、坂路コースで菊沢師自ら手綱を取って最終追い切りを行った。管理する菊沢調教師が追い切り後、
戸崎圭太騎手が9日(水)に会見に応じた。
■菊沢調教師
(前走の
中山記念・GII・2着について)
「
秋華賞(GI・7着)以来で間隔もあいていましたし、冬場の時期でしたが馬体重というより、中身の面で少し重たいような感じがありました。まして古馬とは初めての対戦になりますし、男馬相手でしたので、どのような競馬ができるか期待半分、不安半分でした。逃げ馬のペースに戸惑うこともなく自分のペースで走れて、最後も被されかけてからまたスイッチが入って伸びてという結果で、能力とこの馬の根性を見直した一戦でした」
(そこから2か月半ほどあいたが、調整過程は?)
「前走後はノーザンファーム天栄に放牧しまして、調教もしっかり乗っていました。僕自身が乗りに行って調整具合も確認できて、
ヴィクトリアマイルまで3週間というローテーションで再入厩しました」
(戸崎騎手が初めて乗った1週前追い切りについて)
「戸崎ジョッキーにはこの馬の特徴や癖など感触を掴んでもらえればと追い切り前にも説明して、追い切り後の感想もその説明に納得したような感触でしたので、良かったなと思います」
(先生が騎乗した今日の追い切りについて)
「週始めから天気にかかわらず木曜日に追い切ろうかなという気持ちはありました。追い切り後のケアから競馬に向けての調整の仕方が木曜日の方がちょうどいいと思っていました。水曜日の雨がすごかったので、朝のうちに判断をして木曜日に切り替えました。今朝は十分にウォーミングアップしてから坂路で追い切りました。まだ水分の多く残っている重たい馬場ではありましたが、涼し気にまた
リラックスして道中走っていて、終いも良いフォームで走れたのではないかと思っています」
(木曜追いの利点は?)
「古馬になってきてからのこの馬の追い切り後の体の痛み具合やダメージ的なものの戻りなどを判断して、木曜日に追って競馬を迎えるのがちょうど良い感じにいくという感触です」
(中山から東京に舞台が変わるのは?)
「
アエロリットにとってはだいぶプラスに作用するのではないかと思います」
(レースプランは?)
「枠順も出ていませんし、出てからジョッキーもいろいろ考えるでしょうから、あまりこだわっていません」
(戸崎騎手への期待は?)
「日本を代表するような立派なジョッキーですし、
アエロリットに楽しんで乗ってもらえたらいいなと思っています」
(ファンへのメッセージを)
「4歳になりまして、
アエロリット自身、僕が思う以上の成長力を見せています。また
NHKマイルC(GI・1着)以来の東京の舞台ということで、ファンの皆様も楽しみにしていると思いますので、どうか応援よろしくお願い致します」
■
戸崎圭太騎手(騎乗した1週前追い切りについて)
「良い動きでしたね」
(追い切りに乗る前と乗った後の
アエロリットのイメージは?)
「GI馬ですから走るイメージはありましたし、しぶとい馬だなという印象の中、1週前に乗せて頂きました。追い切りもしぶとさを感じましたし、思っていたより軽い走りをしてくれる馬だなと感じました」
(東京のマイルで軽い走りを生かせそう?)
「追い切りは右回りでしたけど、左回りの方がスムーズということも聞きましたので、より一層いいのかなと思いますね」
(レースプランについて)
「枠順と並びが出てからですが、理想はしぶとさを生かす競馬をしたいなというところで、組み立てていければと思います」
(理想とする枠順は?)
「極端な枠でなければいいと思います」
(先行する場合、もし内の極端な枠になったら気になる点は?)
「特にないです」
(最後にファンにメッセージを)
「これだけの有力馬に乗せて頂けることを光栄に思いますし、東京コースも条件が良いということで、しっかり騎乗して結果を出したいなと思っています。応援よろしくお願いします」
(取材・文:佐々木祥恵)