「
オークス・G1」(20日、東京)
例年、
桜花賞組が好成績を収める一戦。18年はど派手な末脚で1冠目を手にした
アーモンドアイと、2着に入った最優秀2歳牝馬の
ラッキーライラックによる2強ムードが漂う。ただ、ほかにも侮れない馬は多い。条件変わりで逆転を狙うのが3着
リリーノーブル、4着
トーセンブレス、5着
マウレアの
桜花賞上位組。樫の女王の座へ、着々と逆転のシナリオを描いている。
桜花賞3着の
リリーノーブルが、逆転への準備を着々と整えてきた。前走は着順こそ前哨戦の
チューリップ賞と同じだったが、当時2馬身以上つけられていた
ラッキーライラックとの差は半馬身まで詰まった。決して届かない距離ではない。
この中間も調整は順調そのもの。15日朝は角馬場から栗東坂路でキャンター。16日の最終リハに備え、しっかりと体をほぐした。騎乗した仲田助手も「いいですね。すごく落ち着いています」と好感触をつかんでいる。
持っている力を最大限に引き出せるよう、中間は調整にも工夫を施してきた。少し右に張る面を修正すべく、8の字でダクを踏むことによって、左右の
バランスを整えてきた。「右手前の方が力みやすかったので、両方が同じようになるように」と同助手は説明。新馬戦V時以来となる久々の左回り。対策に余念はない。
桜花賞前から改善に取り組んできた折り合い面にも、進境が見られる。馬房では落ち着いているが、走り出すとスイッチが入りやすいリリー。そこを考慮して、テンションを上げ過ぎないように負荷をかける。「少しでも平常心に近い状態で競馬に向かえるように、ですね。
桜花賞前も落ち着いてきたと思いましたが、そこからより落ち着きが出てきています」と手応えを感じている。
「スタミナはあると思います。息の入りもいいし、心肺機能も高いです」と一気の距離延長にも前向きだ。過去5年で2度、樫の女王に輝いた
桜花賞3着馬。18年、その歴史の系譜に自らの名を刻み込む。
提供:デイリースポーツ