これまでキャリア3戦、
忘れな草賞を勝った
オールフォーラヴに注目しています。
「まだまだこれからの馬だけど、あまり詰めずに使ってこれた。裏を返せば経験の浅さは否めないけれど、その分未知の魅力もありますね」と調教パートナーの片山助手。
母の
レディアルバローザは池江泰郎厩舎の管理馬だったのでそれだけでほんと懐かしい限りなのですが、当時池江泰郎厩舎にいた片山助手がいま娘の
オールフォーラヴの稽古をつけているという点に歴史と縁を感じます。
「調教では少し力むところがあるけど、競馬ではそういったところがない。もともと
オークスを意識してきた馬だけにここに駒を進められてよかったですよ。まだ成長途上だけど、いいかんじに仕上がっています」
先週、和田騎手が乗ってしっかり追い切っているので、今週の最終追い切りは最後の1ハロンの確認程度の軽めを予定していました。それでも、叩き出した時計は上がり1ハロンが11秒9。
「ちょっと手前を替えて、少し行かせようとしたら一気に伸びたんです。息づかいも先週より今週のほうがいいですね。ホント、順調です」
今回が初のレース直前の長距離輸送。デビューから馬体重が減り続けているのが気になりますが、ここにきて体が戻ってきているそうです。
「馬体重が16日の計測で460キロまで増えているのもいいですね」
そして、はじめての東京コースですね、左回りの適性についても気になります。
「ここ数週間、調教でも意識的に左回りを走らせているけれど全く問題ない。いや、むしろ右回りより左回りのほうがスムーズに感じるくらい、いいですね。実戦ではまだ走ったことがないから左回りが上手いとは言い切れないけど、かなりいい感触はあります。トビが大きくて走り方も東京向き。相手は強いけれど、渋太さが生きるかたちになれば、と思っています」
(取材・文:花岡貴子)