日本ダービーまであと2日。いよいよ枠順も決まり、平成最後となる競馬の祭典に向けたムードも高まってきた。ひと足早くダービーの展望をお届けする、日替わり企画の最終回は、東スポ・山河浩記者、報知・川上大志記者という穴党記者二人が、
日本ダービーで浮上しそうな穴候補について喧々諤々の激論。多士済々なメンバーのなかで、二人のメガネにかなった穴馬とは?
川上大志(以下、川上) レースが行われる27日まで、残すところあと2日ですね。
山河 どうも、96年のダービーとイメージがダブるんだよね。
皐月賞を使えなかった
ダンスインザダークが
プリンシパルSを勝ってダービーへ。そして、
すみれS勝ち馬の
フサイチコンコルドとかぶるのが
キタノコマンドール。
川上
キタノコマンドールは、体質面も考慮して、早くからここダービーまでを逆算したローテーションを取ってきたことがプラスに出ていますね。今年から拡大された、
皐月賞5着馬までの優先出走権をハナ差でキッチリ取ったあたりを見ても、“持っている”のかもしれません。
山河 ダービーは“最も運のいい馬が勝つ”という言葉もあるくらいだからね。それはさておいても、古くは
タヤスツヨシ(1995年)とか、最近だと
ワンアンドオンリー(2014年)とか、
皐月賞で末脚を見せて4、5着だった馬が本番で好走するケースは目立っている。
川上 そこまでの歩みは違えど、去年の
レイデオロもそのパターンに当てはまります。
山河 舞台は中山の2000mから東京の2400mへ変わる。今年も4着
ステルヴィオ、5着
キタノコマンドールあたりの末脚は侮れないかも。
川上 出走枠の話でいえば、デビューから7戦中4戦で逃げてきた
アイトーンの出走がかなわなかったことで、展開面も大きく変わりそう。そのなかで、常に主役の道を歩んできた
ダノンプレミアムが戦列に復帰してきます。
山河 我々にとってもファンにとっても、この馬の歩みが今年のダービーを難しくも面白くもしているよね。
ダノンプレミアムは、デビュー2戦目の
サウジアラビアRC(東京芝1600m)がレコード勝ち。その前のレコードが
クラリティスカイで、その前が
ロゴタイプ。どちらも、のちにマイラータイプになっていったのは偶然かな? 府中の2400mで絶対的な信頼を置くのはどうだろう?
川上 個人的には
ワグネリアンの、
皐月賞での負け方には少し物足りなさを感じました。3着馬
ジェネラーレウーノはどうでしょう? いびつな形のレースになったとはいえ、
京成杯からの直行も疑問視されたなかで、あれだけ粘った。僕のなかで評価が上がりました。
山河 約3カ月ぶりの一戦で、2番手追走からあの粘り腰。ここに向けての上積みは当然大きいだろうし、個人的には現時点で相当気になっている一頭だ。
川上 思えば、デビュー前から心肺機能の高さが評判を集めていましたね。同2着だった
サンリヴァルは、血統構成からもパフォーマンスを上げてくる可能性は十分。そして、個人的に強調しておきたいのが12着だった
オウケンムーン。現状では広い東京向きだし、タフな
皐月賞で結果的に消耗度が少ない競馬になった。ここは巻き返しがあっていいと思っています。
山河 別路線組は?
毎日杯勝ちからここに臨む
ブラストワンピースがどれくらい戦えるのか。そこが、今年のダービーのひとつの基準になるのかもしれない。別路線組とはいえ、この馬の場合はこれが予定通りのローテーションだからね。
川上 侮れないですよね。条件戦だったとはいえ、その前のゆりかもめ賞がとても印象的です。取材をしていても、鞍上の池添騎手のこの馬への期待感がヒシヒシと伝わってきます。
山河 歴代のダービー馬には、『人知の及ばない特別な馬』という印象の馬も多い。
ブラストワンピースからはそんな要素を感じるかも。伸びシロはかなり秘めていると思う。
川上 こうして出走馬を見ていくだけでも、今年はまさに“大混戦”といえそうですね。
山河 比較的堅い決着も目立っているダービーだけど、今年は馬券的にも本当に面白い年になりそうだな。
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