今回で71回という長い歴史を誇るが、幾度も時期と条件変更が繰り返されたレースでもある。
宝塚記念の
ステップレースとして、夏の阪神開幕週に行われるようになって今年で7回目。格付けはGIIIながら
グレード別定で行われるため、出走メンバーのレベルは並のGIIIとは一線を画する。
1.中2週の
ステップ重賞は難しい
天皇賞(秋)に対する
毎日王冠や、
安田記念に対する京王杯ス
プリングCを思い出してもらえばわかるように、本番から中2週の前哨戦というのは、実績馬が星を落としやすい
ステップ。疲労を残さない仕上げと走りが求められるし、本番とはレースの流れも異なってくる。
2.距離延長が有利
時期変更以降の6回で、より短い距離からの臨戦だった馬が3勝して2着3回で連対率21.4%。距離短縮の14.3%、前走2000mの12.9%を上回る。開幕週の絶好馬場ということもあって、スピードレースからの臨戦でスムーズに流れに乗りやすい馬が優位に立っている。
3.スタミナ・持続力が求められる
阪神内回りならではの傾向。2014年の勝ち馬
エアソミュールは
ジャングルポケット産駒、昨年の勝ち馬
ステイインシアトルは
ステイゴールド産駒。2013年の
トウケイヘイローは母
父ミルジョージ、2015年の
ラブリーデイは母
父ダンスインザダーク、2016年の
サトノノブレスは母
父トニービンと、血統表の近いところにスタミナ血統を持っていることは、勝利のための必須条件に近い。
トリコロールブルーは2歳7月に中京の新馬戦を快勝、クラシック候補と謳われた素質馬だ。成長が遅れてクラシックでは結果を出せなかったが、3歳時に無理をしなかったことで素質が開花、重賞に手が届くところまでやってきた。1000万条件がクビ差、準オープンがアタマ差、オープン特別の
大阪城Sがクビ差と、着差は少ないが競り合いを確実にものにする勝負強さは特筆できる。
ステイゴールド産駒だけに、内回りコースに変わってさらなる戦力アップが期待できる。