6月3日に行われる春のマイル王決定戦・
安田記念(GI・芝1600m)。今年は
大阪杯(GI・芝2000m)でGIを初勝利しマイルとの二階級制覇を狙う
スワーヴリチャード、前哨戦の
マイラーズC(GII・芝1600m)を快勝した
サングレーザー、昨秋の
マイルCS(GI・1600m)を3歳で制した
ペルシアンナイトなど、4歳馬を中心に多士済々の混戦模様。
そこで今回は、指数を駆使して穴馬を見つける、「負けない女」の異名でも知られる山崎エリカさんにマイル戦に臨む
スワーヴリチャードと、前哨戦のレベルという観点から現時点での見解を伺った。
◆
スワーヴリチャードは「前有利」の流れへの対応力がカギ
今年の
大阪杯は、前半5F61秒1-後半5F57秒1のどスローでした。この超々スローペースがなぜ発生したのかというと、楽に2番手を死守した
ダンビュライトが折り合いに専念し、緩いペースで逃げる
ヤマカツライデンを交わさなかったから。これは音無厩舎の「逃げ厳禁」主義と、体内時計の優れた
武豊騎手や
ルメール騎手の不在がもたらしたと見ています。
そのペースを利して、向正面から一気に捲って行ったのが
スワーヴリチャード。右にもたれる癖を利して、早め先頭から内ラチに貼り付かせる、完璧騎乗での勝利でした。前が5F通過59秒台を意識すれば、
スワーヴリチャードは捲ることができず、4角でがつんと大外に張られて勝ち切れなかった可能性はあります。
しかし、
大阪杯で
スワーヴリチャードを見ながら動いた後続勢を、しっかりと置き去りにしているのは、この馬の強さでしょう。
スワーヴリチャードが古馬最強かと聞かれれば、まだ「?」がつきますが、トップクラスであることは間違いありません。
また、この馬にとって、マイル戦は短いでしょう。長くマイル戦を使われていれば、それ相応の馬になれる可能性はありますが、前走芝2000mで序盤後方からのレースをしていると、マイル戦の今回では、テンに置かれて、どうしても後方からのレースになりがち。要は、前が有利の流れになった場合の対応力が心配ということです。さらに今回は、
宝塚記念へ向けての叩き台である可能性も高いので、私自身はあくまでも相手候補の1頭という評価です。
◆前走で最もレベルが高かったレースは
各馬の前走で最もレベル(PP指数)が高かったのは、
サングレーザーが優勝した
マイラーズCです。今年の
マイラーズCは超高速馬場だった上に、
ロジクライが先行争いを制して淀みないペースで逃げ、
モズアスコットが直線序盤で先頭に立ったことで、1分31秒3のレコード決着が発生しました。
サングレーザー、
モズアスコット、
エアスピネルが4着以下を3馬身も突き放していることからも、レベルの高さが窺い知れるでしょう。
サングレーザーは本当に強くなりました。
一方、競走馬は、強豪相手と戦って高指数で勝ち負けすると、その後「お疲れ様状態」になることも少なくありません。実際に
エアスピネルは
安田記念を回避しなければならなくなりました。また、
モズアスコットも先週のオープンで2着に敗れました。そういう意味では、
サングレーザーもローテーション上の危険が伴うでしょう。強いので当然、無視もできませんが過信も禁物。また、
モズアスコットは相手関係を考えれば、前走は凡走したと言っていいでしょう。出走が叶えば面白いと思っていましたが、出走が確定しました。一発の可能性もあると思います。
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