関東も関西も梅雨入り。当然ながらこの時期の競馬は雨馬場を強いられることが多いものです。これには渋い表情の陣営も多いのですが、「雨は大歓迎」という先生がいました。
ハクサンルドルフの西園師です。
「昨年の秋、東京で準オープンを勝ったレース(甲斐路S)を見たかい? 雨降りの不良馬場で馬場に脚を取られる馬が多い中、馬場の真ん中をスーッと真っすぐに伸びて勝ったんだ。
今週末の天気予報も今のところ雨降り。スタートしてからの脚が少しもっさりしているから直線が長くて広い東京コースというものいい」
とニッコニコでありました。
今回の鞍上は
川田将雅騎手。「前走の
新潟大賞典のVTRを見て騎乗を決めてくれた」のだそうです。
「前走の
新潟大賞典は行くところ行くところで詰まってしまって。本当にもったいない競馬だった。でも、上がりは最速だったし、あの内容を見て川田騎手が決めてくれたのだから。ジョッキーとしては何か思うところがあったんだろうね」
その川田騎手には1週前追い切りに騎乗して感触をつかんでもらっています。
「今週はジョッキーからの進言もあって、あえて軽めの調整をしています」
この春は
ジュールポレールでGI勝ちもおさめた西園厩舎。
ハクサンルドルフもそれに続きたいところでしょう。
「これまでにレースでまたがったジョッキーたちからは何度も『重賞級ですよ』と褒められているんだ。
エプソムCについては、あれだけのジョッキーに任せるのだからこちらからは何も言うことはない。雨も含めて、この馬にはピッタリの舞台。チャンスはあると思っているし、重賞を勝てる器だと思っているよ」
(取材・文:花岡貴子)