JRAの通年騎手免許受験を表明したジョアン・モレイラ(34歳)に続いて、オーストラリア出身のトップ騎手トミー・
ベリー(27歳)もまた、香港における騎手免許を来季は更新しないことが明らかになった。
07年にデビューし、09、10年シーズンにシドニー地区の見習い騎手チャンピオンとなったのがトミー・
ベリーだ。11年4月からトップステーブルのゲイ・
ウォーターハウス厩舎の主戦となり、12年9月に
エポレットでG1
ゴールデンローズSを制してG1初制覇を果たし、トップジョッキーの仲間入りを果たした。
香港競馬には13年4月に初めてスポット参戦。ライセンス取得初日に、ミリタリー
アタックでG1クイーンエリザベス2世Cを制するという快挙を達成。14年の同競走をデザインズオンロームで制し、騎手として史上3人目となる同競走の連覇を成し遂げると、14年、15年と香港調教馬
ダンエクセルでG1
シンガポール航空国際Cを連覇。16年には豪州調教馬シャトークアでG1
チェアマンズスプリントプライズを制するなど、香港競馬との抜群の相性を発揮。これを受け、17、18年シーズンは初めて通年で香港を拠点に騎乗していた。
ところが、シーズン終盤を迎えた6月6日現在で勝ち星はわずか16に留まり、リーディング16位に低迷。なおかつ、3人いる子供を含めて、家族が香港での生活に馴染めず、香港を離れる決断を下したものだ。来季は、祖国オーストラリアで騎乗することになっている。
(文:合田直弘)