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【宝塚記念】ミッキーロケット悲願G1初戴冠 和田01年春盾以来17年ぶり制覇

デイリースポーツ
  • 2018年06月25日(月) 09時00分
 「宝塚記念・G1」(24日、阪神)

 上半期を締めくくるグランプリを制したのは、7番人気の伏兵ミッキーロケット。直線鮮やかに抜け出し、悲願のG1初戴冠を果たした。和田は17年ぶりの制覇で、G1連敗を120でストップした。2着に10番人気の香港馬ワーザー、3着には12番人気のノーブルマーズが入り、3連単は49万円馬券の大波乱。ファン投票1位で1番人気のサトノダイヤモンドは6着に敗れた。

 殻を破った。G1ではワンパンチ足りなかったミッキーロケットが、好位から積極的に動き、直線入り口で先頭に躍り出る。その背には、久々のG1勝利を渇望する和田。苦汁をなめてきたコンビが、人馬一体となってゴールを目指した。ラスト1Fは、渾身の右ステッキ連打。外から強襲するワーザーを首差しのいで栄光のゴールへ飛び込んだ。

 テイエムオペラオーで制した01年天皇賞・春以来、17年ぶりに味わう歓喜の輪。殊勲の鞍上はあふれる涙をこらえ切れなかった。「長かったですね。この一戦に懸ける思いがね…オペラオーが後押ししてくれたと思います」

 見えざる力に頼ったわけではない。冷静かつ大胆な手綱さばきが光った。くしくもオペラオーのG1連勝が止まった01年宝塚記念と同じ4番から絶好のスタート。「馬場が乾いてくれたので、内のいいところを通ろうと思っていた。スタートが上手になってくれた。それが心強かった」。稍重で前半5F通過59秒4というハイラップながら、「ロングスパートをかけようと思っていた。勝負どころだけついて行ければ、長くいい脚を使う馬。長くコンビを組ませてもらって、特徴を生かせた」。ここ一番で、人馬の絆が決め手となった。

 “次に会うときはG1を勝ってから”。そう心に決めていた。だが今年5月、G17勝を挙げた盟友テイエムオペラオーが、繁養先の牧場で心臓まひのため急死した。同期の福永がダービーを制し、刺激を受けた翌週。北海道へ出向き、墓前に感謝をささげた。「勝って行きたかった。複雑な思いはあったが“そんなにこだわらなくていいんだよ”と言ってもらったような…晴れ晴れしい気持ちで帰ってこられた」。この瞬間が盟友からの“後押し”だったのかもしれない。

 前日の23日が41歳の誕生日。まさに、このG1勝利で生まれ変わった。「本当に勝てなくて悔しい思いをずっとしてきた。“負けてない”という気持ちで続けてこられていた。師匠の岩元先生(今年2月に定年)も見守ってくれていたと思う。家族も初めて生で見せることができた。報告できるのがうれしい」

 上半期のG1を締めくくり、勝負の秋へ。「17年前を思い出しました。こんな感じだったな、と。“勝ち切る”というのが大事なことだと思います」。勝利の味を思い出した和田が、ロケットとともに走り続ける。

提供:デイリースポーツ

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