「クイーンS・G3」(29日、札幌)
格の違いを見せつけた。北都の女王決定戦を制したのは、昨年の
秋華賞馬
ディアドラ。目下絶好調のルメールに導かれ、鮮やかな大外一気で1番人気に応えた。洋芝のドバイでも好勝負を演じたパワー型。今後は
札幌記念(8月19日・札幌)を視野に入れながら秋の大舞台を見据える。2着には5戦連続銀メダルの4番人気
フロンテアクイーン、2番人気
ソウルスターリングは3着に敗れた。
青空が広がる札幌競馬場。緑一色の鮮やかなターフを、ダイナ
ミックなフォームで
ディアドラが駆け抜けた。直線は絵に描いたような大外一気でフィニッシュ。ルメールは「ごっつあんです!強かった。自信がありました」と飛び切りの笑顔で額の汗を拭った。
前半5F59秒1のハイペースにも慌てることなく、後方2番手を追走。ビューッと吹きすさぶ強風が難敵となったが、鞍上は目の前にいる
フロンテアクイーンの直後につけて“スリップ
ストリーム”。しっかりと脚を温存できたことで、直線は大外からビュンとはじけた。
この勝利で札幌芝は2戦2勝。「たぶん、彼女は北海道が好きだね(笑)。コンディションは100%ではなかったけど、能力が一番上だった。楽勝でした」。鞍上は6Rで4年連続4回目のJRA年間100勝を達成。「調子がいいです。札幌はとても楽しい。この競馬場が好き。いっぱい勝ちたいです」。この日も4勝を分け合った“雷神”モレイラとの対決にも一歩も引かない構えだ。
昨年同様、北都から好発進。橋田師は「落ち着いて乗ってましたからね。馬のことをよく知ってくれています。いい形でスタートを切れました」と満足げにうなずく。注目の次戦については「内容が良かったのでね。もう少し馬の状態を見てから考えます」と明言を避けたが、中2週での
札幌記念には「同じ馬場ですしね」と参戦を示唆した。
北海道の大空のように、可能性の広がる勝利を手にした
ディアドラ。洋芝巧者だけに、今後はドバイや香港への遠征も選択肢に入れながら、
ビッグタイトルを目指していく。
提供:デイリースポーツ