豪華メンバーが揃うことが多い一方で、
ローズSは堅くは収まりにくいレースでもある。過去10年で5番人気以下の人気薄が4勝していて、2着も7回。牡馬に比べて浮き沈みが激しいのが牝馬戦線の特徴で、春の実績を鵜呑みにできない難しさがある。
1.鋭い上がりが要求される
過去10年で差し・追い込みが7勝して2着8回。上がり3Fで見ると、勝った10頭中9頭までがメンバー中3位以内の数字をマークしている。昨年は1番人気の
ファンディーナが6着、
桜花賞馬の
レーヌミノルが9着。2015年にも
桜花賞馬の
レッツゴードンキが4着と、逃げ・先行で実績を残してきた馬は苦戦する傾向。
2.小柄な馬が狙い
昨年8番人気で勝利した
ラビットランは444kgで、1番人気の
ファンディーナ(526kg)は6着、2番人気の
モズカッチャン(482kg)は7着。一昨年は436kgの
シンハライト(1番人気)と414kgの
クロコスミア(11番人気)のワンツーで、504kgの2番人気
ジュエラーは11着。2008年には412kgの
マイネレーツェルが7番人気で1着と、大型馬の苦戦と軽量馬の激走が目立つ。
3.GI上位馬対上がり馬
春のクラシックから直行した馬が主力になるレースで、前走が
オークスだった馬が8勝して2着4回。ただし、前走
オークス組の連対馬12頭のうち10頭は
オークスで4着以内に好走していた。GIで一度壁に当たった馬が巻き返した例は少なく、それよりも条件戦を勝ってきた馬に妙味がある。
トーセンブレスは阪神JFで4着、
桜花賞で4着。これまで全5走中3走でメンバー中1位の上がりタイムをマークしていて、
桜花賞でも
アーモンドアイに続く第2位の上がりだった。
オークスは挫跖のため前日に出走を取り消したが、
桜花賞・
オークスの上位3頭が不在のここは、決め手に優れるこの馬を最上位にとりたい。