「
セントライト記念・G2」(17日、中山)
無傷4連勝で重賞制覇だ。全兄に昨年のダービー馬
レイデオロを持つ素質馬
レイエンダが13日、美浦Wで最終リハを披露した。結果的には併入となったが、古馬をはるかに上回る手応えで圧倒。厩舎期待の新星に、指揮官の表情も思わず緩んだ。
「いいねえ」-。抜群の手応えで目の前を疾走して行く姿に、藤沢和師も思わずニンマリだ。無敗での重賞Vへ、
レイエンダが美浦Wで文句なしの最終リハを行った。
ペイドメルヴェイユ(4歳1000万下)を1秒4追走する格好で5Fから発進。やや行きたがるそぶりを見せながらも、鞍上がなだめて徐々に前との差を詰める。直線入り口で内から並び掛け、いったんは抜け出したが、そこでひと呼吸。再び馬体をそろえてゴールを駆け抜けた。
5F68秒1-37秒5-12秒8に、大役を務めた杉原(レースはルメール)が「あ〜、緊張した。(ギアが)10速ぐらいある感じでものすごい加速。やはりいい馬です」と目を丸くすれば、パートナーに騎乗した木幡育も「(かわされる時が)一瞬でした」と苦笑い。
全兄
レイデオロがダービーを制した2カ月後、大注目の中で新馬戦を快勝。直後に骨折が判明し、今春のクラシックを断念したが、5月の
夏木立賞で復帰星を飾った。続く
松前特別では、前週の
函館記念の勝ちタイムを0秒5も上回る強さで無傷の3連勝。トレーナーは「なかなか無敗で行くのは難しいこと」と感心し、「ハミ掛かりがいいし、速いところへ行っての反応が早い。一瞬で抜き去ってしまうから」と目を細める。初の重賞舞台に「本当のオープン馬が相手。今回だな」と気を引き締めた。
結果次第で
菊花賞、
天皇賞・秋、ジャパンCなど今後のローテが決まり、兄との直接対決も現実味を帯びてくる。「いいんじゃないかな」。名将は楽しそうに将来のスター候補を見つめた。
提供:デイリースポーツ