過去10年間で、
菊花賞勝ち馬のうち8頭が、また3着以内馬30頭のうち約3分の2にあたる19頭が
神戸新聞杯に出走していた。
菊花賞への最重要
ステップ競走として揺るぎないポジションを占める。また、直線が長い2400m戦ということではダービーと同一であり、ダービーの再戦と言うべき性格もある。
1.スタミナが求められる
菊花賞への
ステップレースにふさわしく、スタミナが問われるレースである。近年1番人気に応えて勝利したのは、
オルフェーヴル、
ゴールドシップ、
エピファネイア、
ワンアンドオンリー、
サトノダイヤモンド、
レイデオロ。1番人気で星を落とした馬は、
リアルスティール、
エイシンフラッシュというキレ味やスピードを持ち味とするタイプだった。
2.
ディープインパクト産駒が苦戦
このレースを勝利した
ディープインパクト産駒は一昨年の
サトノダイヤモンドのみで、それも単勝120円という圧倒的な1番人気だった。これまで合計20頭が出走して、人気になった馬も少なくない中で、全成績は[1-2-4-13]ともうひとつ。
3.春の序列は絶対ではない
最近6年間でダービー出走組でワンツーしたことは1回だけ。昨年は夏の上がり馬
キセキが2着に食い込んできたし、一昨年も1000万条件を勝って臨んだ
ミッキーロケットが2着、2015年は準オープンから挑んだ
リアファルが勝利。2014年は1000万条件から臨戦の
トーホウジャッカルがタイム差なしの3着、2013年も1000万勝ちの
マジェスティハーツが2着。
ダービー4着の
エタリオウに注目したい。前残りになったダービーで後方から唯一追い込んできたのがこの馬だった。
ステイゴールド産駒で一貫して長めの距離を使われてきており、ダービー馬
ワグネリアンを管理する
友道康夫調教師も「長距離はこの馬で」と目論んでいるようだ。手頃な頭数で脚を余す心配も少ない。新コンビを組む
ミルコ・デムーロ騎手の手綱さばきも楽しみだ。