翌週に地方交流の
日本テレビ盃と
白山大賞典があるので、メンバーは分散する。舞台は
JRAのダート重賞としては最長距離となる2000m戦で、ゴール前に坂がある阪神コース。舞台設定はタフだが、メンバーはそれほど強くならない、という点が
シリウスSの特徴である。
1.上がり馬が通用する
前走で準オープンを使っていた馬が過去10年で[5-1-0-7]、勝率38.5%・連対率46.2%と、半数近くが連対している。昨年は
ドラゴンバローズが5番人気2着、2015年は
アウォーディーが3番人気1着。ハンデ面で優遇されやすいこともあって、格上がりの馬にほとんどハードルは感じられない。
2.芝の実績が重要
2011年の勝ち馬
ヤマニンキングリーは、
札幌記念など芝で重賞を2勝していて、ここが初のダート挑戦だった。2015年の
アウォーディーも
目黒記念4着などがある芝の実力馬で、ダートはその前走が初経験。一昨年2着で昨年3着の
ピオネロも、デビュー以来ずっと芝で実績を積み重ねていた。ダート重賞ながら、芝での実績がある馬が走りやすいレース。
3.逃げ馬は苦戦
逃げて連対したのは一昨年1番人気1着の
マスクゾロだけ。その
マスクゾロも、同じく逃げた昨年は1番人気で7着に敗れている。2013年の1番人気
サトノプリンシパルも逃げて15着に大敗した。逃げて実績を残してきた馬の扱いには慎重になりたい。
現時点では除外の可能性もあるが、
ウェスタールンドに注目したい。去勢手術明けの久々だった前々走の1000万条件を快勝。続く前走の薩摩Sも最後は手綱を緩める完勝だった。これでダート転向後2戦2勝と、まったく底を見せていない。2歳時には未勝利戦で
アルバートドックや
グリュイエールというのちの重賞好走馬と好勝負をしていた馬で、秘めた素質がようやく開花しつつある。