キセキは
宝塚記念のあとは北海道に放牧に出されました。
「あちらでゆったりとできたのが
キセキにとっては大きかったようです。心身ともに
リセットされた状態で帰ってきてくれました」と辻野助手。
確かに。
宝塚記念の頃は調教はそれなりにこなしていたし、そのときの
キセキなりに頑張っていたとは思います。ただ、目の周りが真っ黒だったりもしました。今思えば、さまざまな疲れが溜まっていたのかもしれませんね。
そして、いま。リフレッシュされたことですごく雰囲気がよくなりました。厩舎のまわりで見かけるときもドッシリと落ち着いています。実に堂々としていて、明らかに
宝塚記念の前とは違うな、という感じがします。
「そうなんですよ。ホントにいい精神状態だと思います」
追い切りは、1週前の先週は
すみれS以来のコンビとなる川田ジョッキーが、今週はスタッフが騎乗して行われています。
「先週、今週としっかり負荷をかけることができました。1週前の追い切りではムキになるところもなく、川田騎手も乗りやすかったようです」
ただ、体つきはちょっとゆったりしているようですね。
「もうちょっとシャープな体になれば理想的なんですけどね。東京への輸送を経て500キロくらいでの競馬になると思います」
東京コースは2戦目の
セントポーリア賞以来の競馬となります。
「広い東京コースでノビノビと走れるのはいいですね。今回のレースは今後どのような距離のどういう路線に進むべきかを占う
キセキにとって大事な一戦になると思います」
(取材・文:花岡貴子)