「サウジアラビアRC・G3」(6日、東京)
デビュー2連勝で重賞初制覇を決めた。単勝1・3倍の断然人気に推された
グランアレグリアが、3馬身半差の完勝。東の名門・藤沢和厩舎所属の
ディープインパクト産駒が、暮れの2歳女王へ向けて前進した。2着には最後方から伸びた7番人気の
ドゴール。3着に4番人気
アマーティが続いた。
スピード、センス、パワー。このメンバーの中では、
グランアレグリアのポテンシャルの高さだけが際立っていた。「ゲートでジャンプした」(ルメール)ため、最後方からの追走となったが、ペースが遅いとみるやすぐに2番手のポジションで折り合った。
直線に入ったあとは、いつ先頭に立つかだけ。残り400メートルの地点で馬なりのまま抜け出し、気を抜かせないよう鞍上が左右にステッキを入れるとさらに加速。2着以下に3馬身半差をつけて悠々とフィニッシュした。
いともあっさりと1番人気に応え、重賞初タイトルを手中に。「出遅れたのは残念だったけど、ペースが遅くてすぐに2番手のポジションが取れて、
リラックスして息が入った。いい気持ちでした。この馬の能力はかなり高い。絶対にG1に行けます」と鞍上は満足そうな表情で振り返った。
4カ月ぶりの実戦で馬体重はプラス18キロ。「パワーアップしていた。もっと力強くなる」とルメールが言えば、「カイバを食べて大きくなっていたね」と藤沢和師も確かな成長ぶりを感じ取っている。「ローテが決まったら早めに発表します」と指揮官は次走については明言しなかったが、
阪神JF(12月9日・阪神)への直行が有力視される。底なしの能力を秘める快速牝馬が、頂点を目指してさらなるレベルアップを目指す。
提供:デイリースポーツ