3歳牝馬路線の最終決戦。小回りで直線が短い京都内回りコースゆえ、かつては
ブエナビスタが敗れたり、
ジェンティルドンナが苦戦を強いられたり、必ずしも実力馬が力量差を見せつけるとは限らない面がある。1番人気の連対は過去10年で4回止まりで、3番人気が4勝、2番人気も2勝している。思わぬ伏兵の台頭もしばしばで、波乱の余地はけっして小さくない。
1.前走掲示板が最低条件
過去10年の連対馬20頭のうち19頭は、前走で5着以内に入っていた。さらに1着馬のうち7頭、2着馬のうち6頭は前走でも連対を確保していた。昨年2番人気の
ファンディーナは
ローズS6着で
秋華賞13着、一昨年2番人気の
ジュエラーは
ローズS11着から
秋華賞4着、2014年2番人気の
レッドリヴェールは
ローズS6着から
秋華賞でも6着。
2.三冠で唯一の小回り決戦
阪神JF、
桜花賞、
オークスと、3歳牝馬の重要レースはほとんど直線が長いコースで行われる。馬によっては小回りコースを走るのが初めてというケースさえあり、小回り実績は無視できない要素だ。昨年の勝ち馬
ディアドラは中山、札幌の芝2000mを連勝していたし、一昨年の1・2着馬
ヴィブロスと
パールコードはいずれも中京・中山の小回りの中距離戦に勝ち星があった。
3.古馬混合戦での経験が活きる
昨年の勝ち馬
ディアドラ、一昨年の勝ち馬
ヴィブロス、2015年3着の
マキシマムドパリ、2014年の勝ち馬
ショウナンパンドラ、2013年2着の
スマートレイアー、2012年3着の
アロマティコ、2011年の勝ち馬
アヴェンチュラ、2着の
キョウワジャンヌにはいずれも「前走か前々走で古馬混合のレースを走って勝っていた」という共通点があった。厳しい流れになって古馬混合戦での経験が活きる、というデータ。
ミッキーチャームは函館での復帰戦を8馬身差で圧勝すると、続く2戦をいずれも3馬身半差で連勝。前走の札幌芝1800m1分46秒5は、
クイーンSでも2着に相当する優秀な時計だ。心身に未完成な部分を残している現状だが、ポテンシャルの高さは疑う余地がない。渋った馬場を苦にしないのも強みだ。