なんでも一生懸命になればいいというものではありません。
春シーズンの
ランドネは走ることに一生懸命過ぎてしまい、勝つときは力強く鮮やかでも、そうでないときは大きく負けてしまっていました。ところが、この秋はひと味違います。
「力みが取れて丁度いい精神状態ですね。春はちょっとしたことでピリピリするところがあったのですが、最近ではいい意味で大人になりました。ようやく歯車が噛み合ってきた感じがします」と辻野助手。ようやくいい塩梅で走ることを覚えたようです。
前目で積極的にレースを運ぶ様は春も秋も変わりないのですが、秋緒戦の
紫苑Sでは緩急をつけて走ることができました。
「スタートからしっかり出していっても途中でペースダウンが出来たことなど内容が良かったです。状態も休み明けらしい雰囲気でしたし、落ち着いていましたね」
紫苑Sのあとも、いい状態をキープできているそうです。
「幸い馬体の減りもなく順調にきています。中間の先週はCWでしっかり負荷もかけ、今週は坂路で終いの伸びを確かめました」
雰囲気もすごくいい。充実ぶりをヒシヒシと感じます。
「これまでマイペースに逃げて結果を出してきているので、今回も前々の競馬が理想です。悔いの無いように仕上げました。無事、スタートを決め、渋太さを生かして欲しいですね」
(取材・文:花岡貴子)