「
菊花賞・G1」(21日、京都)
秋華賞では1000万下を勝ち上がったばかりで、重賞初挑戦だった
ミッキーチャームが2着と奮闘した。
菊花賞でも上がり馬は要チェックだ。前走1000万下を圧勝し、勢いに乗る
アフリカンゴールド。充実期を迎えた長丁場向きの血統が、大舞台で開花する。
上昇一途。そして、長丁場も歓迎だ。上がり馬
アフリカンゴールドが乱菊を制す。
16日の栗東トレセンは厩舎レクリエーションの関係から、重賞出走予定馬に1時間だけ馬場が開放された。Bコースでゆったりと四肢を伸ばした栗毛馬。体をほぐして追い切り前日の調整を終えた。
またがった田中助手は「良かったですよ。十分にできている。落ち着きも今のところは許容範囲」と満足げな表情。ひと夏を越し、「甘かった背腰が良くなった。馬力もついてス
トライドも伸びている。現時点で一番いい状態で出せます」と成長ぶりに目を細めた。
目下の充実ぶりには目を見張るものがある。初勝利まで4戦を要したが、そのあとは2、1、1着。1000万特別の前走は持ったままの手応えで直線を迎え、4馬身差の楽勝だった。西園師も「クラスが上がるごとに強い競馬をする」と舌を巻くほど。「大人になって乗りやすくなった。酷暑だった夏に使わなかったから成長したと思う」。成長過程に沿った無理をしないローテが実を結んだ。
ステイゴールド産駒からは
オルフェーヴル、
ゴールドシップが
菊花賞を制している。長丁場に強い父に加え、異父兄が14年ドバイWCを制したアフリカンストーリーという血統。「世界に通じる血統だし、距離は味方。胴が長いマラソンランナー。掛からないし、心肺機能もしっかりとしているから」とトレーナーは距離歓迎を強調した。
かつては04年
デルタブルース、09年
スリーロールスが1000万クラス勝ち上がり直後に
菊花賞を制覇。ともに今年と同じダービー馬が不在の年だった。「ワクワクしている」と指揮官。勢いは侮れない。
提供:デイリースポーツ