「
天皇賞・秋・G1」(28日、東京)
京都記念3着、
ドバイシーマクラシック4着のもやもやを吹き飛ばす快勝だった。前走の
オールカマーを制した
レイデオロ。復活を印象付けた内容に、藤沢和師も「いい競馬だった」と納得していた。
ところが、万事順風満帆とはいかないもの。福島県のノーザンファーム天栄から、11日に美浦トレセンへ帰厩。ここまでの青写真は予定通りだったが、1週前追い切りで思わぬアク
シデントに見舞われた。美浦Wで僚馬2頭を追い掛ける形でスピードに乗ったが、直線に向くと騎乗していた五十嵐(レースはルメール)が手綱を引っ張って馬を止めにかかった。4角付近でチップのくぼみに脚を取られ
バランスを崩し、歩様に異常を感じたため向正面で下馬。診察を受けた結果、幸いにも異常は見つからなかったというが、ヒヤリとさせたシーンだった。
翌18日には美浦坂路で4F63秒5-15秒0、さらに21日には同坂路で4F55秒0-12秒1を計時。自らの走りで無事をアピールした。師は「元気、元気。何の心配もない」と不安を一掃する。「あんな馬場状態で馬がフワッとなったけど、大事を取って良かった」と影響が最小限に済んだことを強調した。
出走態勢さえ整えば、現4歳世代の頂点を極めた底力は言わずもがな。前走で思い出した勝利の味を糧に、今秋のG1戦線を突き進んでいく。
提供:デイリースポーツ