門別1800mの舞台で行われる、北の2歳チャンピオン決定戦。
北海道2歳優駿(JpnIII)がダート
グレード競走に格付けされた1997年以降、過去21回で
JRA所属馬の優勝は11回、ホッカイドウ競馬所属馬の優勝は10回。全国的に見てもハイレベルとされる門別デビューの2歳馬たちが、いかに
JRA勢と互角に戦ってきたかを証明する数字だ。
今年も例年通り、2歳戦主体の番組編成で、全国最多の
JRA認定競走を施行してきたホッカイドウ競馬。夏には多くの馬が
JRA函館および札幌シリーズへの遠征を経験し、着実に力をつけてきている。一方、
JRAからの出走はすべて1勝馬。過去の優勝馬と比較してもやや小粒な印象がぬぐえない。春先からハイレベルな戦いを経験してきた地元馬に大きなチャンスがありそうだ。
このレース、注目すべきは前哨戦
サンライズカップの上位馬。勝った
マイコートは大外枠でスムーズに運べたことが勝利につながった。条件がすべて合ったこともあるが、夏場の中央遠征(
コスモス賞7着)で強い相手に揉まれた経験も少なからず馬を成長させた。今回は4枠5番。テンに速い馬もおり、いかにスムーズに気持ち良く走らせられるかがカギとなる。
同レースでハナ差の2着に泣いた
ウィンターフェルは、敗れたとはいえ負けて強しの内容だった。直線は外から早めに交わしに行き、一瞬フワッとしたところを差し返されたもの。並ばれてもうひと伸びしようとしたものの、タイミングがほんの少し遅かった。ただ、3戦目のウィナーズチャレンジ競走で
ナイママ(
コスモス賞優勝、
札幌2歳S2着)を負かした実力はダテではない。これまで門別では
パーフェクト連対中。最も不安の少ない有力候補といえるだろう。同3着の
イグナシオドーロ、同4着の
サクセッサーは北の名伯楽・角川厩舎が送る期待馬。完成度では前者が一歩リードするが、潜在能力の高さでは後者も負けていない。
リーディング独走中の
田中淳司厩舎からはスズカユーズに注目。じつは、春先から鞍上、師ともに世代ナンバーワン評価だった同馬。ようやく心身が噛み合い、結果につながるようになってきたところだ。今なら重賞でも見せ場以上もあるはず。
暮れの
全日本2歳優駿および、来春の南関東クラシック戦線の行方を占う1戦。今年も見逃せないレースになりそうだ。
(取材・文=山田綾子)
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