障害界の絶対王者でありながら、平地に転向して有馬記念出走を目指すオジュウチョウサン。ファン投票上位選出での出走をもくろんでおり、平地での１勝が必要だった。それを前走の開成山特別を勝ってクリア。今週の土曜東京９Ｒ・南武特別で平地２勝目を狙う。

　前走後は有馬記念と同舞台の九十九里特別（９月２２日）を予定していたが、左腰の状態が本物ではないという理由で出走を見送り、ここまでじっくり調整してきた。３１日の最終追い切りでは、美浦Ｗで５Ｆ６９秒０-３９秒３-１２秒９をゴール前強めに追われてマーク。見守った和田郎師は、「不安らしい不安はないですし、思い通りに来ています」とうなずいた。

　この中間は前走で行わなかった障害練習を取り入れている。その意図について、師は「即効性があると思ってはいませんが、トモを鍛えるという意味ではいいと思っています。それとオジュウは障害を飛んで強くなりましたから」と説明した。

　南武特別は１０００万条件ながら、好メンバーがそろった。年末の大舞台へ向け、真価が問われる一戦となる。（デイリースポーツ・小林正明）

提供：デイリースポーツ