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ゴール直前でV逃した21年前のリベンジ… 担当厩務員の思い/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2018年11月02日(金) 18時00分
 21年前の悔しさをぶつけようとしている男がいる。JBCクラシックに出走するオメガパフュームを担当する安楽厩務員だ。

 1997年はフェブラリーSのGI昇格元年。1番人気で臨んだストーンステッパーは残り200メートル地点で先頭に立ち、ほぼ勝利を確信した瞬間、内からシンコウウインディに差され、まさかの2着に終わった。

「勝ったと思ったら空いた内からこられて…。一瞬の出来事で涙も出なかった。だから今回こそはと思っているんや」(安楽厩務員)

 ストーンステッパーの最後のGI出走は99年フェブラリーS(14着)。それ以来、19年ぶりに挑戦する大舞台に人一倍気合が入っている。

 安楽厩務員は今年2月いっぱいで目野厩舎が解散となり、3月に開業した安田翔厩舎のスタッフに加わった。最大のライバルと目されるケイティブレイブもデビュー直前、1か月ほど世話をしていただけに胸中は複雑。「おとなしくてええ馬やった。2歳の時点で欠点がなかったもんな。一線級相手にモマれて、結果を出して…競馬ぶりもどんどん良くなっているよな」と元担当馬の実力を認めつつも…。

オメガパフュームだって一戦ごとに競馬を覚えてくれて、上手になってきた。前走(シリウスS1着)は馬混みで競馬ができたのが収穫。今は不安な面がない」とキッパリ言い切るあたり、自信ありとみてよさそうだ。

 対する現杉山厩舎のケイティブレイブは転厩3戦目の日本テレビ盃でひと皮むけた強さを披露。担当の房野助手は「3月に転厩してきてから、トモに力がつくように調整してきた。(福永)ユーイチさんも“コントロールが利きやすくなっている”と言ってくれてます。前走はスローでも2番手で折り合いがついたうえに、早めに動いていって最速の上がりをマーク。レースぶりも変わってきましたね」と進化を口にしている。

 地方交流戦で実績を積み上げてきた馬だけに、中央の舞台を不安視する声もあるが、房野助手はこれを一蹴。「今週の坂路はチップを入れ替えたこともあって、しまいの時計を要したけど…。先週のウッドの動きが抜群。現状は直線フラットのほうがいいんでしょうね。先行馬は多いけど、今はコントロールが利くので上手に立ち回れる。コース替わりも何も問題ないですよ」と力強い。

 5歳ケイティブレイブが貫禄を示すのか、それとも3歳の勢いでオメガパフュームが…。個人的には安楽厩務員が21年前の悔しさを晴らすストーリーに肩入れしたいところだが、果たして結末は!?

(栗東の狼野郎・難波田忠雄)

東京スポーツ

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