私見ですが、ここ数戦の
レッツゴードンキの顔つきはやや穏やかだったように感じます。可愛らしい
桜花賞馬も今や6歳。すっかり大人の顔つきになっています。このくらいの年齢になると"お母さんになりたがる"馬も少なくありません。
一般的な話ですが、体重が増える一方だったり、闘争心が萎えて穏やかになったりして、自らお母さんになる準備を始める馬をこれまでたくさん見てきました。自然の摂理かなって思います。そして、
スプリンターズSへ向けて調整を進めていたときの
レッツゴードンキにそんな雰囲気を少しだけですが感じつつあったのは正直否定できませんでした。
ところが!
JBCスプリントに向けて調整を進めている今のドンキはまたちょっと違うのです。競走馬らしいピリリとした鋭さを感じさせるのです。状態については申し分ないのですから、ピリッとしたところが戻ってくれば自ずから結果はついてくるように感じます。
梅田師は「状態は前走より上向いています」と順調さに加えて上積みを強調していました。年齢的にそう遠くない将来に母になると察します。その前にもうひとつ、タイトルを獲ってハクをつけて欲しいものです。
レッツゴードンキの隣の馬房には同じく
JBCスプリントに出走する
テーオーヘリオスがいます。担当も同じ寺田助手です。
「気性の激しさをレースで生かすタイプの馬ですね。普段もうまくガス抜きをさせないと激しさを持て余してしまうので、意識的に多めに運動させるなどして調整しています」(寺田助手)
ちなみに毛量が多いそうで、前髪をマメに切っているそうです。確かに。幼さを感じさせるモワッとした量のパッツン前髪と鋭い眼光とアンマッチでドンキとはまったく違う意味でかわいらしいです(笑)。レース当日はメンコをしてしまうのでパドックでパッツン前髪が披露されないのが個人的には残念!
(取材・文:花岡貴子)