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【JBCクラシック 勝負の分かれ目】ケイティブレイブの勝ち方を知っている福永騎手の自信に満ちた騎乗が光った。

  • 2018年11月04日(日) 19時00分
 京都ダート1900mを舞台とする第18回JBCクラシックのゲートがあいた。

 クリストフ・ルメールが乗る1番人気のサンライズソアが4番枠から好スタートを切った。すぐ内の3番から「大井の帝王」的場文男を背にしたシュテルングランツも先頭をうかがう勢いだ。

 同様にポンとゲートを出た岩田康誠テーオーエナジーが外から切れ込んできてサンライズソアに並びかけ、正面スタンド前を駆け抜けて行く。さらにテイエムジンソクも先行集団に加わり、ペースは自然と速くなる。

 3番人気のケイティブレイブは、鞍上の福永祐一が軽く促すようにしながら馬群のなかの8番手を進んだ。

「思ったより前が速くて置かれる形になりましたが、ああいう形でもGIを勝っているので、まったく心配しませんでした。自信を持って、この馬のリズムを守ることを第一に考えて騎乗しました」

 主に、逃げたり、2、3番手の競馬で結果を出してきた馬だが、福永は、過去12戦つづけて騎乗してきただけあって、この馬での勝ち方を知っている。彼が「ああいう形でも勝っている」と言ったGIは、コンビ3戦目となった昨年の帝王賞だろう。

 14番枠から出た2番人気の3歳馬オメガパフュームは、すぐ右斜め前にケイティブレイブを見る位置で折り合いをつけている。

 向正面に入り、1000m通過は1分1秒0。ケイティブレイブは先頭から10馬身ほど離れた中団で、オメガパフュームはそのすぐ後ろにいる。

 内のサンライズソアと外のテイエムジンソクが馬体を併せて3、4コーナーを回り、直線へ。

 ルメールのサンライズソアが後ろを突き放しにかかる。満を持してスパートした福永のケイティブレイブが馬場の真ん中から一気に差を詰める。

 ラスト200m地点ではサンライズソアがまだ先頭だったが、ラスト100mほどで外からケイティブレイブがかわし、先頭でフィニッシュ。道中この馬をマークするように走っていたオメガパフュームが鋭く追い込み、3/4馬身差の2着に来た。

「ルメールが前にいたので早めにつかまえに言って、そのぶん最後はきわどくなってしまいました」と福永。

 騎乗馬のリズムを大切にしながら、「この馬を負かすことが自分の勝利につながる」という相手をキッチリ差し切った、見事な騎乗であった。

 オメガパフュームは、4コーナーでややケイティブレイブに離され、前にいたオールブラッシュの外を回すことになり、ケイティブレイブに併せる形に持ち込むことはできなかったが、力は示した。

(文:島田明宏)

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