牝馬クラシック第2弾の「第81回
オークス」。3歳牝馬が定量55キロを背負い、東京競馬場の芝2400mで、スピード、スタミナ、そして底力を競う。近年では
ステップレースを嫌うような傾向があるものの、クラシック本番は王道を歩んできた馬が強い。過去10年間で、
桜花賞組が7勝。あとは
忘れな草賞組が3勝で、
フローラS組が1勝(同着1度)。馬券に絡む馬も、ほぼこの3レースに集中していり、例外は昨年の2着馬
カレンブーケドール(
スイートピーS1着)と14年の3着馬
バウンスシャッセ(
皐月賞11着)のみだ。
今回はマークが厳しくなるだろう◎
デアリングタクトだが、最後の直線で
ゴーサインが出されてからの加速力は桁違い。前走の
桜花賞は追い込みにくい馬場を意識したラ
イバルたちが早めの競馬をしたというところは否定しないが、それでも2着以下に1馬身半の差をつけた。祖母は1800mの重賞3勝。父の産駒は気性的にやや燃えすぎるようなところもあるが、この馬に関しては過去3戦、そのような素振りは見せておらずパドックでも落ち着いて周回を重ねている。素直に実績を信じたい。
○
ウインマイティーの強みはスタートのセンスが良く、そして道中は掛かるところなく溜めることができ、最後は狭いところを割って出てくる勝負強さだ。
エルフィンSの頃はまだ走りに幼さが見えたが、ここ2戦は強い内容だった。昨年夏の札幌競馬で衝撃的なデビューをした
ゴールドシップ産駒は、先週までに23勝をあげているが1800m以上で15勝。優れた心肺機能を受け継いでいる産駒が多いようだ。母は牝馬ながらも
東京大賞典5着馬。なかなか活躍産駒に恵まれなかったが、さかのぼれば
ヘヴンリーロマンスと同ファミリーという母系も優秀だ。
デビューから2000m以上の距離ばかりを使われてきた▲
ウインマリリンは
フローラSの勝ち馬。強風吹き荒れる中での競馬だったが、早め先頭から最後まで心が折れることなく頑張りぬいた。父は
ジャパンC優勝
スクリーンヒーローで、
母コスモチェーロは芝2400m戦で勝ち上がったのち、2500m戦で2着。長い距離を中心に使われた馬でスタミナ自慢の馬だった。本音を言えば内枠が欲しかったところだが、今回のメンバー構成なら、この馬の先行力が大きな武器になりそうだ。
桜花賞は不利を受けたものの左回りが良さそうな△
クラヴァシュドールと、まだ見限れない△
サンクテュエール。ともに距離延長はプラス材料になりそうだ。最後に、
オークス3勝の福永騎手が手綱を取る△
リリーピュアハートの名前を挙げておきたい。