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走れブチコ JRAの星に 25日にも初陣

  • 2014年10月21日(火) 22時14分
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 顔は真っ白、耳は茶色。体表は白地に茶色や黒のブチ模様。こんな変わった毛色のサラブレッドが、日本中央競馬会(JRA)主催の中央競馬デビューに向けてトレーニングを積んでいる。その名も「ブチコ」(二歳牝馬)。はっきりしたブチ模様の競走馬がデビューすればJRA史上初。姉は重賞競走を勝っており、愛らしい見た目だけでなく、実力でも注目を集めそうだ。早ければ二十五日の京都競馬でデビューする。 (若原隆宏)

 もともと日本には古くからブチ毛の馬が存在していた。馬の博物館(横浜市)の学芸員村井文彦さん(57)によれば日本書紀に天照大神(あまてらすおおみかみ)の飼い馬に「天斑駒(あまのふちこま)」というブチの馬の記述がある。伊勢神宮(三重県伊勢市)にも木彫りのブチ模様の馬が奉納されている。現在でも日本在来馬、例えば「どさんこ」の愛称で知られる北海道和種にブチ毛が多数いる。

 だが、競走馬の世界では非常にまれで、中央競馬では例がない。

 ブチ毛になるには、両親の片方が白毛の遺伝子を持たなければならない。白毛は胎内の成長過程で色素細胞を体表全体に運ぶ遺伝子が欠損して生じる。ブチコは母が白毛で、父が茶系の毛色。父の遺伝子の働きで色素細胞が体表の一部に届き、白い部分と茶色の部分が分かれた。

 しかし、サラブレッドにはもともと茶系の遺伝子しかなく、白毛は突然変異でしか生まれない。まれにいても優秀な成績が残せなければ繁殖馬になれない。これまで優秀な白毛馬は出現せず、競走馬として遺伝的に定着した白毛がいなかった。JRAでも白毛はこれまで三頭しかいない。

 名馬オグリキャップも白かったが、芦毛(あしげ)(灰色)。色素細胞が成長とともに徐々に死滅し、白髪のような原理で白くなるため、芦毛の遺伝子では白と茶のまだら模様をつくることはない。

(中略)

 調教担当の橋本真悟助手(31)は「人なつっこくてかわいい馬。勝って間近でファンにお見せしたい」と手入れに精を出す。村井さんも「ブチコは現代によみがえった天斑駒かもしれませんね」と期待する。激走が見られるか。

(以下略)

(東京新聞 10月21日)
ネタ元のURL
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014102102000265.html

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