「第28回
ローズS・GII」(芝1800m)は19日、阪神10Rに12頭で争われ、中団を追走した4番人気の
アニメイトバイオが、直線で馬群を縫うようにして進出すると、大外から伸びた
ワイルドラズベリー(6番人気)を頭差で制し、重賞初勝利を飾った。勝ちタイムは1分45秒8。3着は5番人気の
エーシンリターンズ。1番人気に推された2冠馬
アパパネはいったん抜け出しかけたが、ゴール前で上位馬に飲み込まれ4着に敗れている。
「(春から)期待以上の変わり身。心身ともに成長している」。好メンバーがそろった前哨戦を制して、後藤は心地良さそうに額の汗を拭った。
道中は中団やや後ろを追走。そこから鞍上の冷静な判断がさえ渡った。「前が横並びで嫌な形になったので、一歩引いて静観していた」と末脚勝負を決め込み、坂の上りで満を持して
ゴーサイン。優れた勝負根性を発揮して馬群をこじ開けた。「馬の力を信じていたが、あの窮屈なスペースを抜け出せるとは思わなかった」。栗東滞在も功を奏し、心身ともに大きく成長。最後の1冠獲りへ、
ヒロイン候補に名乗りを上げた。
牧師は11回目の挑戦でうれしい重賞初制覇。「(放牧先から)帰ってからびっくりするぐらい、いい体になっていた。本番と思って仕上げた。結果を出せて良かったよ」とホッとした表情を見せた。
秋華賞へ向けて、最高のスタートを切った。今秋は主役の座を譲らない。
提供:デイリースポーツ