ダービーではスタートで出遅れ6着に敗れた
ペルーサ。放牧から函館を経て、8月末に美浦へ戻ると、陣営はその弱点の克服に乗り出した。週3回、午後にウォータートレッドミルでの調整を新たに採用。「10分間入れるが、幅がゲートと同じぐらい。慣れさせる意味でね」と葛西助手は狙いを説明する。この装置はスポーツジムなどにあるウオーキングマシンを水中で行うもので、通常は脚元に負担をかけずに心肺機能などを高めるために用いられる。その効果を期待しつつ、幅の狭さに着目するあたりはさすがナンバーワントレーナーの藤沢和師だ。
効果はてきめん。「春に見せたカッとする面がなくなり、ズブさが出てきたぐらい。来週からは週2回で十分」と葛西助手。平行して行われる調教も1週前に美浦坂路で4F51.0秒と順調だ。「重い馬場でこの時計。体重こそ変わらないが、パワーアップしている」。日曜にも同52.0秒と仕上げを進めてきた。古馬王道路線を歩むためにも、まずはゲートを決めて“好発進”といきたい。
アリゼオもダービーでは力を出し切れず13着と大敗したが、大きく崩れたのはこの一戦だけ。中距離戦線での飛躍が期待できる1頭だ。1週前は初コンビの福永が美浦まで出向き、ビッシリと併せ馬を消化。「抑えが利いたし、追ってからもしっかり。この感じなら実戦でも折り合いはつきそう。1回乗っておけば、競馬でどんな感じかは分かるからね」と“収穫あり”を強調した。
提供:デイリースポーツ