「第61回
安田記念・GI」(芝1600m)は5日、東京11Rに18頭で争われ、3番手を追走した9番人気の
リアルインパクトが残り100m付近で先頭に立ち、最後は猛追する同じ堀厩舎の5番人気
ストロングリターン(2着)を首差退けてGI初制覇。騎乗した戸崎圭(大井)も9回目の挑戦で中央GI初勝利となった。勝ちタイム1分32秒0。半馬身差の3着には、上がり最速の脚で追い込んだ3番人気の
スマイルジャックが入った。なお、1番人気の
アパパネは、直線で伸び切れず6着に終わった。
「道中もいいリズムで走れたし、馬の邪魔をしないように心掛けました。ラストで後続の足音が聞こえてきても、手応えがあったので辛抱してくれると思いましたよ。古馬との4キロ差も大きかったですね」と戸崎圭は勝利を振り返る。初コンビを組んだ相棒とは、この日がファーストコンタクト。「乗った瞬間、背中からいい雰囲気が伝わってきました」。初めてまたがったときに、勝利を予感していたのかもしれない。
堀師にとっては、
ストロングリターンとのワンツーフィニッシュ。「こういうこともあるのかな」と感慨深げに話す。「3歳馬だから古馬との力差はあるだろうと思っていました。非常にクレバーで扱いやすい馬。フレッシュな状態だったこと、そして斤量も有利でしたね」。冷静に勝因を分析したが、右前を落鉄しながら3歳馬初の
安田記念制覇を成し遂げたのだから末恐ろしい。
今後の予定は決まっていないが、GI2勝の
グランプリボスとの再戦は避けて通れない道。秋にラ
イバルを倒したときこそ、真のマイル王の座を不動のものにする。
提供:デイリースポーツ