同馬は、7月31日の2歳新馬(札幌・芝1800m)でデビュー予定。その一戦には、おそらく世界中の競馬ファンが熱い視線を送ることになるだろう。
というのも、ソウルスターリングにはフランケル産駒ということに加えて、人々を高揚させる要素がもうひとつある。同馬の母スタセリタが、フランスとアメリカでGI6勝を挙げた名牝だからだ。
父母合わせて、海外GI16勝。ソウルスターリングは、紛れもなく世界屈指の"超良血馬"なのである。
そんなソウルスターリングは、6月中旬に入厩し、デビューへ向けて調整中。ここまでの過程は、極めて順調だという。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。
「入厩してからは、何らトラブルなく乗り込んでおり、『仕上がりに不安はなく、いい形でデビュー戦を迎えられる』とスタッフは話しています。460kgほどの馬体はいい具合にまとまっていて、『パワーのありそうな乗り味』という評価。藤沢調教師も『馬っぷりがすごい』とかなり期待している様子です」
調教で乗っている限りでは、気難しい面を見せることもなく、状態自体も悪くないとのこと。デビュー戦の鞍上には、母とコンビを組んでいたルメール騎手を手配し、世界的な良血馬はまさに万全な態勢を整えて初陣を迎えることになる。
それでも、調教を手がけるスタッフは一抹の不安を抱えているという。先述のトラックマンが続ける。
「スタッフが懸念しているのは、父母ともにヨーロッパで活躍した血統で、日本特有のスピード競馬に対応できるかどうか、ということ。ヨーロッパの芝は深く、パワーが優先されますから。
現にあるスタッフは、『(ソウルスターリングには)パワーは感じるけれど、切れ味の面では不安が残る』と漏らしています。スローペースからの瞬発力勝負になると、"一瞬のスピード"で遅れをとるかもしれません。そうした心配もあって、(洋芝の)札幌競馬場でのデビューを選んだようです。比較的パワーのいるコースですから」
これまでも、ヨーロッパで実績を残した名馬の血を引く評判馬が、勝負どころでの切れ味で劣るなど、日本のスピード競馬に対応できず、期待を裏切ったことが何度となくある。ソウルスターリングにも、その憂慮は付きまとう。
- ネタ元のURL
- http://news.livedoor.com/article/detail/11805894/