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元JRAの常石勝義さん、パラ五輪めざし

  • 2016年08月24日(水) 05時07分
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 元JRAのJ・G1ジョッキーが、新たな夢へまい進している。東京パラリンピックで金メダル。今も高次脳機能障害と闘う常石さんが「東京開催が決まり、目指そうと決めました」と目を輝かせる。

 福永や和田の同期で、96年に騎手デビュー。翌年の小倉3歳S(当時、タケイチケントウ)で重賞初制覇、03年には障害の中山グランドJ(ビッグテースト)でG1奪取した。だが04年8月、致命的な落馬事故に遭う。意識不明の状態が続き、目覚めたのは約1か月後。障害が残り、07年2月に引退した。

 それでも馬に対する愛情、情熱は冷めなかった。リハビリを兼ねて滋賀県内の乗馬クラブに通い、13年4月からは兵庫県の明石乗馬協会で馬術を本格始動。脳の記憶障害と左半身のマヒが残るなか、「訓練の日は毎朝、経路の図と言葉を書いて何度も確認してから馬に乗ります」。左足で馬のおなかを押す力が弱く「右にばかり行く」課題も克服に努めてきた。

 出場クラスは、5段階のグレードで『3(やや軽度)』。「厳しい認定だけど、グレード2にない駈歩(かけあし)が得意なので」と騎手としての技術を生かせる点に前を向く。乗馬の世界ランキングを持つ藤原英調教師にも相談して「『難しいけど頑張れ』と言ってもらい、アドバイスもいただきました」。周囲の支えも糧に、14年「全国障がい者馬術大会」(チームテスト部門)で初優勝。今年3月の「Japan Open」でも優勝し、国内主要大会で実績を積み上げてきた。

 4年後へ向け、まずは18年の世界選手権出場を目標に来春、欧州の大会へ初遠征する。「障害があっても、馬は誰にでも乗れるということを知ってほしい。東京で金メダルを取れたら、(J・G1の)中山大障害のファンファーレを流したいです」。大好きな馬との歩み。道は険しいが決してくじけない。
ネタ元のURL
http://www.hochi.co.jp/horserace/20160822-OHT1T50227.html

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