父ディープインパクト譲りの末脚で、中山の直線を“飛んだ”のは間違いない。勝者の
ゴールドシップはゴール板で2馬身半、前にはいたが、
ワールドエースも文句なしに強い2着だった。「きょうは出し抜けを食ってしまった感じ。力負けだとは思わない。東京コースなら」-。レース後にそう振り返った福永の言葉に、うなずくファンはきっと多いに違いない。
発走して間もなくガクンとつまずき落馬寸前の不利があり、道中は後方2番手。勝ち馬と対照的に3、4角で約10頭分の大外を回るロスがあった。それでも力強く末脚を発揮。勝負事で“
タラレバ”は禁句ながら、馬場状態が良ければ、あるいはスムーズに運べていれば…と感じさせる内容だった。
「落馬したかと思ったほど。ケガをせずに戻ってきてくれて良かった」と、池江師。次戦のダービーへ向けて、手応えは十分につかんだ様子だ。「とにかく無事に持っていきたい。走ること(能力)は、分かっていただけたと思うので」。父ディープが05年に5馬身差の圧勝を演じた府中の長い直線で、今度こそ突き抜けてみせる。
提供:デイリースポーツ