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札幌芝は断然内有利/土曜日(18日)の馬場傾向分析

  • 2012年08月18日(土) 19時30分
 netkeiba.com、競馬総合チャンネルのパドック予想でお馴染みの古澤秀和氏による、18日(土)の傾向分析です。明日の予想にお役立てください。

【小倉芝】
 朝から快晴で、終日良馬場。全体的に速い時計決着が続いているものの、Aコースの馬場も4週目。一頃に比べれば落ち着いており、ペース次第ではあるが外からの差し馬も徐々に届きだしている。

 特に1200m戦ではそうした競馬になり易いようで、4R(3歳未勝利)では先行集団が前半3F32秒6で飛ばした結果、その直後に控えていたタニノマイルストンが直線で一気に前を捉えて1分8秒2で完勝。2着も外から追い込んだスズカドンドン

 なお、勝ち馬は近3走でダートを使われていたタニノギムレット産駒。2着馬はラスカルスズカ産駒という事で、全体的に比較的切れ味重視の傾向が続いていた血統傾向もスタミナ・パワーの要素がここへ来て加わってきた印象だ。

 10R八幡特別(500万・1200m)は一転して内を通った先行した人気同士での決着とはいえ、こちらもパワー寄りのキングカメハメハ産駒によるワンツーとなった。

 伸び所や枠順だが、内も極端に悪い訳ではないので展開次第で有利不利が変わってくる印象。短距離に関してはスタミナ・パワーに加えて一定の脚も必要とされる事が多いので、現状フラット〜外有利と見ていいだろう。逆に中距離は内もまだ我慢が利く状態なので、やや内枠が有利と見たい。

 明日も好天の予報で良馬場になりそうだが、レースが進む毎に傾向も推移している印象だけに午前中からしっかり観察しておいた方がいいだろう。

【小倉ダート】
 先週は雨の影響で相当な高速決着が続いたが、土曜はそれも完全に乾いてパサパサの良馬場での競馬となった。

 相変わらず先行馬が止まらない展開が続いており、土曜は4角先頭の馬がダート4鞍で2勝2着2回とオール連対。時計面は良馬場時の水準でほぼ安定しており、11RのTVQ杯(1000万・1700m)は勝ちタイムは1分46秒2。時計は遅めだが、これは前半1000m63秒2の緩い流れが影響している。レースは先行決着で、4コーナー5番手付近までにつけていた馬がそのまま上位に粘り込んでいる。

 また、同距離の8R(500万)も大逃げを打った14番人気のアウゲンイカロスがギリギリまで粘って2着。4コーナーで内目の2番手に押し上げた11番人気ベクトルが1分46秒6で制しているように、ロスなく立ち回った馬が圧倒的に優勢な馬場状態。

 血統面はサンデー系優位に違いないが、パサパサのダートで上がりの掛かる競馬になる事でシンボリクリスエスマヤノトップガンタニノギムレットといったパワー志向のロベルト系もよく食い込んでいた。

 明日も人気・穴を問わず引き続き内を通れる先行馬の活躍が続きそうだ。

【新潟芝】
 夏の新潟が始まって5週が経過しているが、内回り・外回り共に相変わらず内枠・先行馬が有利で、時計も超高速の馬場状態が続いている。

 但し、土曜に関しては後半戦の外回りを中心に先行馬が淀みないペースで飛ばした結果、10R月岡温泉特別(1000万・外1600m)では直線大外から脚を伸ばしたカネトシディオスが1分31秒9の好タイムで差し切り勝ち。

 12R(500万牝・外1800m)も同様に前が飛ばして、1分45秒3の好タイム決着となった。上記2鞍は見た目差しがようやく届いた印象もあるかも知れないが、上位馬の大半が内枠の各馬で、道中はイン待機の馬ばかり。展開面による影響が多分に影響していると見たい。

 また、内回り・外回りの違いはあれど3R(3歳未勝利・内2000m)で前走芝1200m戦を使われていたウェルテクスが楽に逃げてまんまと押し切ってしまうシーンなどを見る限り、相変わらず内枠と先行馬が極めて有利な状況に変わりないだろう。

 血統傾向は切れ味上位のサンデー系が相変わらず優勢。現状の馬場状態が続く限りは大きな変化は無さそうな感じ。そのサンデー系の隙間を縫うように、ミスタープロスペクター系やロベルト系が細々と台頭している。

 いずれにしても、能力や末脚比較というよりも位置取りや枠順が結果に大きく反映される馬場状態が続いているので、明日も傾向に合致する馬か、今の極端な馬場に対応出来ている騎手中心の馬券作戦が望ましいだろう。

【新潟ダート】
 終日パサパサの良馬場でレースが行われた。時計はこの時期の開催にしては落ち着いており、激しい流れになった9R柏崎特別(500万・1800m)は勝ち馬ドラゴンヴォイスのみが1分53秒1で、6馬身離れた2着以下は54秒台。中距離に関してはやや力の要る馬場状態になっていると見ていいだろう。

 また、1800m戦は9Rのように道中から激しく前が入れ替わる場合と、ペースが完全に落ち着いてしまう場合とで2極化している。必要以上の乱ペースになってしまうと、人気の先行馬がアッサリ潰れてしまうケースも。また、道中のコース取りは基本的に内目を通った方が有利。特に、差して穴を空けるタイプの大半は道中内目でじっとしていて、4コーナー手前から徐々に外へと持ち出すケースが大半なので、差し馬を狙うなら内枠が賢明だろう。

 基本的に新潟ダート(特に1800m)は単調なコース形態で内を通る先行馬有利だが、開催が続いていて、且つ乗り手もそれを十分に意識し出している事。また、馬場が乾き切った状態が続いている事。この2点が、差し・追込み決着の要因になっていると考えたい。

 逆に、1200m戦は4コーナーを余裕も持って回れる外枠の方が断然優勢。なお、8頭立てで行われた11RのBSN賞(オープン・1200m)は1分10秒9でアドバンスウェイが1着。内の4番手追走からしぶとく伸びてきた。

 種牡馬傾向は、最後までしっかりと脚を伸ばせるサンデー系が中心。また、1200m戦では先行してしぶとい競馬を得意とするファスリエフストラヴィンスキーが3着内に3頭絡んでいる。

 明日も同様に、能力比較と展開面の傾向を天秤に掛けながら検討したい。

【札幌芝】
 2回開催に入った今週から、Cコース(Aコースから3m外に内柵を設置)を使用。中間の雨の影響も懸念されたが、時計や上位にきている馬を見ると全く影響はなさそうだ。

 傾向としては内枠断然有利。道中をロスなく通って、直線で2〜3分所辺りを通るのが勝ちパターンだ。脚質的には基本前目に付けた方が有利だが、道中ロスなく運んで4角で外を回さなければ差しでもOK。

 馬場の質としては洋芝にしては切れ優先。このような馬場なので、ダイワメジャー産駒が3勝を挙げたように、基本的にはサンデーサイレンス系のパワー寄りタイプが最も強い。引き続き、ダイワメジャーゼンノロブロイフジキセキ辺りの台頭には注目したい。

 馬体的にも手先が重いタイプよりはやや軽さがあって、切れを感じさせる造りの馬が狙い目となっている。

【札幌ダート】
 中間の降雨の影響があって稍重馬場でのスタート。全体的に時計も速めで、上位にきている馬の造りを見ても札幌のダートとしては軽い造りの馬の好走が目立った。

 血統傾向としては特に大きな偏りはなかった。それよりも優先すべきなのは脚質で、基本的には前目に付けたいところだ。後ろからになったとしても追い込みは利かないので、道中で徐々に上がって行ける馬でないと厳しい。

 枠順は全体的にフラットな印象だが、内目で先行してロスなく運べる馬には注意を払いたい。

 馬体から見ると多少薄くても大丈夫。ただ、トモの筋肉は必要で、9R(500万・1700m)で人気薄の3着に好走したクリノハナミチのようなタイプは積極的に狙っていきたいところ。

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