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札幌芝は先週より内枠・先行有利/土曜日(25日)の馬場傾向分析

  • 2012年08月25日(土) 18時45分
 netkeiba.com、競馬総合チャンネルのパドック予想でお馴染みの古澤秀和氏による、25日(土)の傾向分析です。明日の予想にお役立てください。

【札幌芝】
 Cコースを使用しての2週目。先週が晴天で、週中の雨からも回復していたこともあって、馬場の状態としては先週とほぼ同じような感じで、時計も札幌の芝としては速めだった。その先週が圧倒的な内枠有利の競馬で展開されていたのだが、今週もその傾向は続いている。むしろ、先週は逃げ馬が交わされて番手や好位で競馬をした馬が上位を占めていたが、今週は逃げ馬の台頭が目立った。

 馬場の質としては、先週の切れ味優先馬場よりも、やや先行しての持久力が求められるようになった感じ。サクラバクシンオー産駒が2頭連絡みしていることもそれが表れている。明日も内枠でロスなく進める馬や、逃げ馬を中心に馬券を組み立てれば、いい結果を得られそうだ。

【札幌ダート】
 中間の降雨の影響で金曜日正午の馬場発表では稍重の状態。当日は天気が良かったこともあって、朝から良馬場で競馬が進められた。ただ、若干雨の影響が残っていたのか、先週に比べると少し砂質が軽い印象。時計も大きくではないが、先週よりも速くなっている。

 脚質的には基本的に先行有利。ただ、コース形状的に早く動いてくる馬などが多く、逃げ馬は勝っていない。好位で競馬ができるタイプが有利になっている。後ろから行く馬に関しては捲り切れる脚がないと厳しい。このような競馬は力が抜けていないとできないので、基本的には差し馬については割引して考えた方が良い。

 血統は基本的にサンデーサイレンス系が有利。馬体から見ても、先週に比べると薄い馬の好走が目立っていたし、明日も基本的には同じようなタイプを狙っていきたい。

【小倉芝】
 朝から快晴で、終日良馬場で中間の降雨の影響は皆無と言っていい状態。なお、9日目から最終日まではBコース(Aコースから3m外に内柵を設置)が使用される。仮柵移動の効果は早速出ており、時計・上がりは先週よりも1秒〜1.5秒程度は高速化し、好走馬の枠順・道中のコース取りなどは概ね内目優勢の方向へと一気に回復していた。

 5R(3歳未勝利・1200m)では、内目の2番手で運んだヤマニンカヴァリエラが、ラチ沿いを逃げたビューティサフランと一騎打ちを制して1分7秒8で1着。1馬身半遅れた3着は、道中内目を追走していたアイルランドローズが差し込んで3着という結果。

 ただし、上述の通り時計自体は速いものの、勝ち馬は前走芝中距離を使われていたヤマニンセラフィム産駒であり、2着馬も前走で初めて芝1200mを使われたローエングリン産駒でスタミナも問われる血統構成と臨戦過程の馬だった。

 また、人気通りの結果となった10R西海賞(1000万・1800m)は序盤後方2番手に待機していたアロマティコ(キングカメハメハ産駒)が3〜4コーナーで一気に捲り上げ、勝ちタイム1分46秒9・上がり3F33秒3で1着。外から差したロベルタ(ブライアンズタイム産駒)が、同33秒7で2着としている。時計上では先週までのAコースよりも高速化しているものの、上位に来る馬はスタミナやパワーが売りの血統というケースも少なくなかった。

 枠順に関しては、先週の日曜などに比べると圧倒的に内枠有利に変わっている点には注目しておきたい。明日も良馬場での競馬になりそうだが、基本的に先行馬や内枠の差し馬に注目しつつ、使われる毎に伸び所に変化が出るようならその都度対応していく方向でいいだろう。


【小倉ダート】
 終日良馬場発表。中間に少々の降雨があった小倉だが、多少影響があったようで見た目パサパサの良馬場でも1700m戦で先週比1〜1.5秒程度は高速化していた。

 とはいえ、先行馬や内を通る馬が圧倒的に有利な点は先週までと変わらず続いており、11R宮崎S(1600万・1700m)も4コーナー内目の9番手を絶好の手応えで運んだナイスミーチューが直線馬場の4分所を抜け切って1分44秒9で完勝。2着・3着馬は4コーナー付近で一気に先頭付近まで押し上げた馬がそれぞれ傾れ込んでいる。

 他のレースにも言える事だが、基本的に前残りの展開が多いコース形態なので道中のペースが締まる事も多く、「単に行くだけ」というタイプでは苦しくなるシーンも目立った。自分から動く形で、且つ最後まで脚を残せるタイプがベターという事だろう。血統面はサンデーサイレンス系・ロベルト系・ミスプロ系の主流の3系統が偏りなく分散している。

 明日も天候に変化が無い限り同じような馬場傾向になるだろうし、馬券検討の際には近走成績以外に上記の血統の中から内枠の先行馬や捲りタイプの馬に注目しておきたい。

【新潟芝】
 7週目を迎えた夏の新潟芝Aコースだが、相変わらず道中で内目を通る馬でないと苦戦必至で、時計も引き続き好タイム決着が続いている。5日目も朝から内枠や内目を通った馬が軒並み好走しており、直線競馬を除く芝6鞍の馬券圏内18頭中、4コーナーで最内か内から2頭目を通った馬が少なくとも16頭という結果。

 3コーナーで徐々に外に持ち出すケースまで含めれば、道中外々を回らされた馬に関しては壊滅状態と言える状況だった。

 土曜の競馬で印象的なシーンは7R(3歳未勝利・外1800m)で、脚質的に見ると上位3頭は「先行」・「逃げ」・「追込み」とそれぞれの脚質ではあったものの、これらの3頭は3・4コーナーで何れも「インベタ」のコース取り。2連続開催の終盤とは思えぬ、圧倒的内有利の馬場状態が続いている。

 時計も引き続き高速状態で、11R朱鷺S(OP・内1400m)は1分19秒7、上がり3F33秒5の最速上がりで一気の差し切りとなった。

 上記のように馬場傾向が余りにハッキリし過ぎている為か、土曜の芝は特定の騎手ばかりで回転。内田博騎手が3勝、北村宏騎手が1勝2着2回3着1回、蛯名騎手が1勝3着2回、柴田大騎手が2着2回3着1回という状況となっている。

 血統面はサンデー系一色の傾向から変化が出ており、ミスプロ系が4勝3着1回と活躍した他、シンボリクリスエスも3連対。どちらかというと切れと共にパワーの要素が強く出た一日となった。

 明日も内回り・外回り共に道中内目を通る馬でないと苦しいだろうし、穴を空けるなら内目を運んだ馬・人気で飛ぶなら外々を回らされたケースというパターンが続きそうだ。

【新潟ダート】
 中間の降雨もなく、先週に引き続き終日パサパサの良馬場でレースが行われた。時計面は引き続き安定。牝馬限定でスローになった8R(500万・1800m・牝)は1分54秒6と遅めだったが、12R(500万・1200m)は1分11秒9とこの開催の標準か、やや遅い程度での決着。

 5日目に行われた1800mの2鞍は何れも牝馬限定でペースが上がらず前残り決着が続いたが、6R(3歳未勝利・1200m)は1・2番人気馬が競り合ってしまい前潰れ決着になるなど、乾いたパサパサの良馬場だけに展開次第では差し狙いでもOK。そのあたりは、出走各馬の脚質と枠順・人気との兼ね合いにもなってくるという印象だ。

 血統面はサンデー系の出走数が多かった1800mなら同系優勢となり、逆に出走数の少なかった1200mでは上位人気のミスプロ系比較的順当に好走していた。伸び所は1800mなら脚質問わず道中内目をロスなく運ぶ方が望ましく、1200mの場合は引き続き外目でも全く問題のない状態が続いている。

 明日も好天の見込みという事で、同様の馬場傾向が続くと見ていいだろう。

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