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会心のGI制覇サダムパテックに武豊「つらいこともあったけど…」/マイルCS

  • 2012年11月19日(月) 12時00分
「第29回マイルCS・GI」(芝1600m)は18日、京都11Rに18頭で争われ、好位の内をコースロスなく追走した4番人気のサダムパテックが、直線で持ち前の切れを発揮し念願のGI制覇を飾った。勝ちタイムは1分32秒9。2着には首差で1番人気のグランプリボス、さらに3着には半馬身差で5番人気のドナウブルーが入った。

 見事なエスコートを決めた武豊は、「本当にうれしいですね。つらいこともあったけど、やっと勝てて良かった」。鞍上にとっては10年ジャパンC以来、2年ぶりとなるGI制覇。会心の内容に白い歯をのぞかせた。

「直線半ばで勝てるなと思った。マイルの方がいいタイプだし、(荒れた)馬場もこなせる。ここ1、2年の中では、一番チャンスがあると思っていた」。調教師に直訴して確保したパテックの背中。結果を出せる自信をひそかに抱いていた。

 西園師は開口一番、「世代で一番強いと言われていた馬なのに、人気になって負けてばかり。ファンに迷惑をかけてきた」と喜びよりも謝罪の言葉を述べた。そして、ようやく無冠のプレッシャーから解放された。

「ロスなく運んでくれたし、最大の勝因は、この武豊を選んだこと。ユタカで勝ったのは本当に大きい。彼は競馬サークルの宝だから」と鞍上を絶賛した。パテックと武豊は、天覧競馬の天皇賞・秋で初コンビ。「本当は、前走で馬上礼をしてもらいたかったが、1走延びてしまったね」。ちゃめっ気たっぷりの顔で周囲を笑わせた。

 次走は選出待ちになるが、香港マイル(12月9日・シャティン)に遠征する予定。「オーナーと相談するが、ぜひ行きたい」と、招待状が届くのを心待ちにする。日本代表の権利は獲得した。「もちろん、鞍上は変えられないよね」。香港での忘れ物は、武豊とともに取り戻しに行く。

提供:デイリースポーツ

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