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有馬記念3着のルーラーシップが引退決定、種牡馬入りへ

  • 2012年12月26日(水) 17時55分
 26日、今年の4月の香港・クイーンエリザベス2世Cで悲願のGI初優勝を飾り、先日23日の有馬記念では大きく出遅れながらも3着。国内外の重賞5勝を挙げた、ルーラーシップ(牡5、栗東・角居勝彦厩舎)が引退、今後は社台スタリオンステーションで種牡馬入りすると、馬主であるサンデーレーシングが発表した。

 ルーラーシップは、1997年天皇賞・秋などGI2勝、重賞7勝を挙げて90年代後半を代表する名牝エアグルーヴの仔として、2009年12月2日の新馬戦(阪神芝2000m)を勝利。

 3歳時は2010年プリンシパルSで5馬身差の圧勝を飾り、次走・日本ダービーでは当時「最強世代」と言われたエイシンフラッシュローズキングダムヴィクトワールピサなどに後れを取っての5着。菊花賞は休養で出走できなかったが、約半年ぶりの実戦復帰なった鳴尾記念(阪神1800m)で、同世代でのちのGI馬・ヒルノダムールを破って重賞初勝利。

 4歳時は、2011年1月の日経新春杯を快勝、ドバイ遠征を挟んで出走となった5月の金鯱賞(京都芝2000m)が、この年のハイライト。ぬかるんだ不良馬場で出遅れてしまい、序盤は離れた最後方からの追走となりながら、一気のひとマクり、最後は後続を突き離して勝ち切る離れ業を見せた。その後は宝塚記念で5着、再度休み明けとなった有馬記念では4着。

 いよいよ本格化の時期に入った5歳時は、金鯱賞と同じく不良馬場のAJCCを3馬身差で完勝し、日経賞で3着。高い素質は誰しもが認めるところではあったが、波に乗れそうで乗れない周期が続いていた中で挑んだ今年4月の香港・クイーンエリザベス2世Cで、悲願のGI初優勝を飾った。その後は、国内GI勝利を目指すも、宝塚記念オルフェーヴルに敗れて2着。この秋は、出遅れ癖を覗かせるようになり、天皇賞・秋ジャパンCで追い上げ及ばず連続3着。現役最後のレースとなった有馬記念では、6〜7馬身もの大出遅れとなって、場内からも大きな悲鳴が上がる最悪のスタート。しかし最後は、ゴール前で猛然と追い込んで3着と、自身の競走能力の高さを存分に示した矢先の引退発表となった。

 父キングカメハメハ母エアグルーヴその父トニービンという血統で、日本競馬が育て上げてきた優秀な母系とともに、今どきの競馬界では珍しい、「サンデーサイレンス0%」の超良血馬。強く、逞しく、そして時に脆くと、競走馬としても愛嬌たっぷりの走りでファンを魅了してきた個性派の走りは見納めとなったが、血統背景からも前途は洋々。今度は種牡馬としての活躍が、大いに期待される。

【プロフィール】
ルーラーシップ(牡5)
厩舎:栗東・角居勝彦
父:キングカメハメハ
母:エアグルーヴ
母父:トニービン
馬主:サンデーレーシング
生産者:ノーザンファーム
通算成績:20戦8勝(重賞5勝)
主な勝ち鞍:2012年クイーンエリザベス2世C(香港-GI)

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