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宇都宮競馬、廃止が正式決定

  • 2004年10月20日(水) 12時03分
 19日、栃木県の福田昭夫知事は、宇都宮競馬を04年度で廃止すると発表した。その理由として、「税金で競馬の赤字を補填することは県民の理解が得られない」と述べており、調教師や厩務員など関係者約250人の雇用対策には「誠意を持って適切に対応していく」としている。

 9月28日には群馬県知事の小寺弘之知事も高崎競馬の廃止を議会で明らかにしており、03年3月に廃止した足利競馬に続き、高崎競馬、宇都宮競馬も今年度で廃止となったことで、北関東から地方競馬が姿を消すことになった。

 県営宇都宮競馬は79年の約344億円をピークに年々減少し、98年度から単年度赤字が続いている状況。かつて02年11月に県議を委員とする県競馬検討委員会が存廃を論議した際、(1)03年度から3年間収支改善策を実施し、05年度末までに黒字が達成できなかった場合は速やかに廃止する(2)経営状況がさらに悪化した場合、3年間を待たずに廃止する(3)競馬事業の赤字は一般会計から補てんすべきでないとの提言をまとめていた。

 03年度の決算状況は、入場者と馬券発売額の減少に歯止めがかからず8億5000万円の赤字で、単年度赤字が続いた98〜03年度の累積赤字は約41億円。04年度も約7億円の赤字の見通しで、益金を積み立てた基金も今年度末には2億2200万円となり、05年度に競馬を実施した場合一般会計からの補てんを余儀なくされる状況となったため、02年11月の提言を受けて8月25日には県営宇都宮競馬の在り方を検討している県競馬委員会(平池秀光委員長)が、今年度末で廃止する方針を示していた。

 宇都宮競馬は1933年開設で、48年から開催。交流重賞ではとちぎマロニエC(交流G3)が行われており、主な重賞としては北関東皐月賞北関東ダービーなどがある。主な出身馬には、とちぎ大賞典4連覇など、43勝というサラブレッド系最多勝利を達成したブライアンズロマン(牡13、父ブライアンズタイム)や、東京盃(交流G2)、TCK女王盃(交流G3)と交流重賞2勝を挙げ、00年NAR年度代表馬に選ばれた北関東3冠馬ベラミロード(牝8、父アレミロード)などがおり、騎手では現在(8月26日)2965勝と通算3000勝に迫っており、上記2頭の主戦騎手だった内田利雄騎手(43)などが活躍している。また、21日は歴代最高額配当となる3連単151万1130円という高配当が飛び出していた。

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